吉田豪の"最狂"全女伝説 女子プロレスラー・インタビュー集
吉田豪の"最狂"全女伝説 女子プロレスラー・インタビュー集 / 感想・レビュー
道楽モン
再読。Netflixの『極悪女王』は、女子プロレスファンとして当然ながら堪能しましたが、予想以上のヒット作品となった結果、これまでの人生で交わることのなかった至極真っ当な人々にも女子プロレスが波及しております。若い世代はクラッシュ・ギャルズもデビル雅美もミミ萩原も知らないし、知らなくても人生にまったく影響無いです。ドラマでも、いかに全日本女子プロレスという会社が歴史上に類のない出鱈目な存在であったか、非常識だからこそ大ブームを起こせたというのが隠れた基本軸となってます。当事者インタビューも狂気の沙汰です。
2024/10/14
緋莢
神取忍「(北斗VS神取は)WWEの演出でもあれはできないよね」、ボブ矢沢「(北斗晶はデビュー戦後、バーッと走って来て)お客さんを沸かせられなくてすみませんでした!と言った」・・・ビューティペア、クラッシュギャルズなど数々のブームを起こし最盛期には東京ドームで興行を行うなど、女子プロレスの代表的な団体だった全日本女子プロレス。しかし、その内実は選手間のリアルな内実、破天荒な経営陣など、様々な「狂気」が存在していた。選手、スタッフ、アナウンサーらの証言から、愛憎満ちた全女の姿に迫る。
2017/10/09
0607xxx
中学卒業後の世間知らずの少女を焚きつけ、敵対意識を持たせるフロントの行動はオカルト教団そのもの(笑)押え込みルールの完全実力主義のプロレスとその練習生活に、かの佐山聡に「バカじゃないの?お宅の社長」と言わせる…愛憎満ちたこの世界、最狂の文字に偽りなし!北斗晶のインタビュー読んでみたい。
2017/09/19
qoop
全日本女子プロレスという団体の特異性を、レスラーや関係者から聞き取るインタビュー集。非人間的な扱いを受けながらも当時を懐かしむ彼女たちの発言から、団体運営は洗脳の産物であり、しかもまだ溶けていないとするインタビュアーのまとめは説得力がある。加害者・被害者双方からの聞き取りだけでは藪の中に埋もれてしまいそうな女子プロのいじめ問題については、選手に対する経営者一族の無神経な接し方を縦糸にして繋げることで(真相というより構造を)掘り起こす。本書で一番興味深かったのはここかもしれない。
2017/07/15
Eiki Natori
吉田豪が全女の選手をインタビューしている本があるとは知らなかった。全女は華やかなイメージだったが、裏ではこれだけギスギスして、非人道的なことが行われていたのか。高校時代の全女好きの親友が「前座が抑え込みで決まる」と揶揄していたが、実はガチンコであり、裏では賭けが行われていたとか。タイトル戦が抑え込み決着とか狂気の沙汰だ。これだけ酷いことが行われたのに、誰も全女を悪く言わない。それがスゴイ。 ミミ萩原がレズレスラーに襲われた話とか、堀田が1000万貸した話とか、新日本のレスラーが音を上げた話とか、全女最凶!
2020/05/23
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