ここにいる――形質細胞性白血病とダウン症と
ここにいる――形質細胞性白血病とダウン症と / 感想・レビュー
S.Mori
ダウン症で形質細胞性白血病という難病にかかってしまった息子さんを持つお母さんによって書かれた本です。いくら治療を尽くしても病気の悪化は止まりません。息子さんの明るさが救いです。染み入るような笑顔の写真が何枚も収録されていて、それを見ると涙が出ました。かつ丼がお好きなそうで、「かつ丼食いて~」と言いながら点滴中に歩きまわるイラストは可笑しかったです。この本を読んでどんな人の命もかけがえのない尊いものだと改めて思いました。病気や障害者の方を社会のお荷物だと見なすような考え方はやめるべきです。
2019/12/02
マイケル
最近読んだ「出生前診断―いのちの品質管理への警鐘(佐藤孝道)」の座談会で出生前診断に批判的な本書著者。元気だったダウン症の長男が難病で余命わずかと宣告。大変な闘病生活のはずだがなぜか明るさがあるのはダウン症の人のキャラクターのためか。全身麻酔して約1Lの骨髄液を何時間も掛けて採る骨髄移植ドナーの大変さ。以前見た映画「私の中のあなた(2009)」を思い出す。あの薬害で有名なサリドマイドが効くという病気。「はじめに」に書かれている闘病記の話は、「いのちとがん 患者となって考えたこと(坂井律子著)」を思い出す。
2020/08/26
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