ピュタン-偽りのセックスにまみれながら 真の愛を求め続けた彼女の告白-
ピュタン-偽りのセックスにまみれながら 真の愛を求め続けた彼女の告白- / 感想・レビュー
せんべい
作者自身を題材にした小説(オートフィクション)とのこと。 女子大生にして売れっ子の高級娼婦が、自分の気持ちを赤裸々に書き綴っている形式。彼女の心底には父母から愛されず、次第に彼らを嫌悪し自分も落としめている気がした。 娼婦の仕事では認められ金は手にするが、逆に手に入らないものが極端に欲しくなり、同時に老いを恐れるようになる。 様々な客から男という生き物を(勝手に)見限り、もっと美しくなること、いつまでも若くいることのみに心血を注いでゆく。 作者自身36才で自殺したそうで、太宰の『人間失格』を思い起こした
2017/10/01
Brush_Dog
まとまってないのに読みやすい不思議な文体。日記を盗み読んでる感じ。これは娼婦の必読書です
2020/04/15
みなもと
今までに見たことのない類の文章と文体だった。ひたすら繰り返される両親への愛憎の表現、孤独感、自分をさらけ出すことができないもどかしさ、それらが句読点をほとんど挟まない超長文で書き連ねられており、筆者の激情や不安定な感じが表れていた。 娼婦の独白という形で書かれている文章だが、現代で誰もが感じ得る孤独感や承認への欲求といったものに通じていると感じた。
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