高校生と考える人生のすてきな大問題 (桐光学園大学訪問授業)
高校生と考える人生のすてきな大問題 (桐光学園大学訪問授業) / 感想・レビュー
るんるん
加藤典洋氏は鶴見俊輔氏との出会いによって人生を歩く呼吸が安定したという。出会いには準備と理由が必要であること、自分をうさんくさい存在にし、うさんくさい場所に飛び込み、自分をイオン化しなさい、と。出会いを化学反応にたとえていて面白い。「うさんくささ」とはなんだろう。一人でいないと一人に出会えない、深い言葉だなと思う。高校生の質問にこたえた言葉も印象的。帰国したとき日本は窓ひとつない映画館のように感じたと。鮮明な映像、センスのよさ、コミュニケーションの質のよさ。ぼやけた映像にたえられなくなっているのだろうか
2018/01/13
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『老人が一人死ぬと図書館が一つ消える(アフリカの諺)』図書館並みの教養を持ったお年寄りなら、きっと誰もが敬う。▼合田正人氏「私達が自分の顔だと思っているものは、他人の欲望の反映である」あなたの顔にはどんなグリードが(良くも悪くも)刻み込まれてきただろうか▼「自分より大きなものに支えられていながら、それでも小さな自分を生き抜く」という岡潔氏の人生観は、本当に素敵だ。
2017/11/02
まさこ
鶴見俊輔氏との出会いを書いた加藤典洋氏の回が面白かった。自分と世界のあいだの関係をはかる30㎝のものさしをもらった、自分と社会のあいだに小さな橋をかけることができた。自分をイオン化している状態に置くこと、高校生に限らずですね。安定に満足しているときには、自分を変える出会いは無い。求めていないのだから。「自分をイオン化」とは、何か変えたいと自ら求め、準備段階にいること。そして巨人に会うと世界の大きさが見えてくる。有無を言わさぬ気のようなものも全て。体験は自分にとって確信になり強さをもつ。
2017/10/12
しょ
田原/終戦を経て一学期と二学期で常識が逆さまになる/朝まで生テレビの立案、竹宮/若い時期に作ってきた自分は五十代位で一度終わらせて次のスタート地点に立つことができる/シーツの上に足が三本以上あると警察からお呼びがかかって、森田/舞台上の役者を王様だと思うことにするごとく幅のある長さを幅のない長さと思い直す/岡潔との出会い、加藤/苦しいという手紙と鶴見俊輔の何もできないという返事、佐伯/他国で出来上がった学問を整理して話すのは考えるではなく変電盤/戦後の日本人は何もかも平等でなくてはならないと信じています、
2017/08/23
ゆうひん
面白かったものをピックアップ。 ・数学を通して人間を考える 森田真生 岡潔の哲学に感銘を受けた。情と情緒のお話。 ・読むこと、書くこと、生きること 小野正嗣 「読む」ことは「聞く」ことと同じである。納得した。 ・詩を身近に感じよう 細見和之 詩の技術を学びたくなった。
2018/08/24
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