新編 太陽の鉛筆
新編 太陽の鉛筆 / 感想・レビュー
法水
1975年に発表した作品を新たな装いで復活させた『太陽の鉛筆1975』と、それ以降に撮影された作品を集めた『太陽の鉛筆2015』からなる写真集。東松さんの写真は1枚1枚に物語があり、それ自体が一篇の詩でもある。戦後、「占領」をテーマとしてきた東松さんが沖縄に移住したのは基地問題もあるが、この写真集には一切アメリカを感じさせるものはない。昔ながらの生活、祭事、伝統といったものが息づいている。それは東南アジア編にも共通して言えることで、国家あるいは人種や民族といったような枠組を超えたスケールの大きさを感じた。
2016/02/24
Hiroki Nishizumi
あぁこの頃にタイムスリップ出来たら、出来たらどれほど幸せだろうか、だろうか
2022/05/02
tkgdgbd
戦後をかたち作ったアメリカニゼーション、アメリカによる占領にこだわり、必然的に東松は沖縄にたどり着く。 しかし、そこで出会ったのは、日本で最もアメリカを感じさせない沖縄の独自性・強靭性だった。 ここに写し出されているのは「これからは好きなものしか撮らぬ」と宣言した東松の意思である。レトリックは消え、シンプルになった。
2019/02/04
Hiroki Nishizumi
また南に島に行きたくなる。もうこの写真集のような日々が無いことは分かっているんだが、それでも・・・・
2017/03/18
ぷー
戦後史を語るに避けては通れないアメリカニゼーション。「沖縄の中に基地がある」のではなく、「基地の中に沖縄がある」と言えるほどにアメリカ文化を色濃く島内に持ち込まれているはずなのに、混じりけの無い「沖縄らしさ」を決して消すことなく残し続けてきている。それを見てきた著者の見てきたこと、考えたことが強く反映されている写真集。所々に掲載されている文章がとてもアツい。
2021/03/23
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