革命とサブカル
革命とサブカル / 感想・レビュー
やさぐれパンダ
前半と後半での感想が 天地の差。前半の 弘前大学同窓生のとのインタビューは それなりに面白い。 連合赤軍に行って 獄中20年の植垣 青砥両氏とか安田講堂に入ってしまった人たちとかは 面白かった。 弘前大学などという 地方二流大学から 安田講堂にこもっていたという事実を初めて知った。 翻って 第二部の「論考」は 退屈この上ない。 氏の戯れ言をただ 並べるだけで読むのが 時間の無駄だった。(-_-;)
2023/03/05
緋莢
図書館本。学生運動をしていた著者が、当時関係していたメンバーと討論することで、総括し、〝現代”について考えた本。第一部が対話、第二部が論考となっています。正直、当時のメンバーとの対談はあまりピンと来ず(申し訳ない)、アニメ研究家・氷川竜介との「サブカルの行方――アニメを中心に」が印象に残りました。<アニメは癒されるための道具、というものの見方が支配的になった>、<「葛藤」は 極端に拒否される>というのは、なるほどな、と(続く
2019/08/12
nishiyan
かつて弘大全共闘の一人として学生運動をしていた安彦良和氏がかつての同志との対話と安彦氏による論考の2本立てで「革命とサブカル」を読み解く評論集。「革命」の部分である元弘大全共闘メンバーとの対談はイマイチだったかな。恐らく当時の学生運動・新左翼運動の知識があまりないからだろう。「サブカル」の部分である氷川竜介氏との対談は読み応えがあった。「セカイ系」から「なろう系」へなぜ「なろう」が受け入れられたのかなどかなり刺激的な発言はあるものの読んでいて腑に落ちた。論考は安彦氏の考えを改めて把握するのに役立ったかな。
2019/10/29
千本通り
前作の「原点」(岩波書店)は自分史で、あの学生運動を総括したものではなかった。この本はその大半が当時の運動仲間への訊き書きで占められていて、自分なりにけじめをつけようと試みている。ちなみに著者の奥さんもテレビに映った青砥と植垣をすぐ認識できたことから同じ運動仲間だったと納得した。 後半の「論考」は著者の考えが良く出ていて、編集部の杉山氏との対談では宮崎アニメは気持ち悪い、大塚英志はサブカルを出世のネタにしたなど、思ったことを正直に書いていて逆に清々しい。500頁を越える大作だが安彦ファンは読むべし。
2024/01/09
furu_sato_sf
一度読んだだけでは、理解できない部分や納得できない部分も多々あるが、著者が過ごした”革命”の時代を”サブカル”の時代を通してみるという試みについては、興味深くも感じる。個人的興味深かったのは著者と氷川氏との対談で語られている、”革命”から「セカイ系」への流れと、 とそれが衰退していく過程の話。確かに小さなな関係性が、「世界の危機」や「この世の終わり」に直結していくという意味では、”革命”の時代に生きた若者にもそのような意識はあったのかもしれないが、葛藤を好まない現代においては、それが流行ることはない。
2022/03/20
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