デジタル生存競争
デジタル生存競争 / 感想・レビュー
Sakie
どうしてこの人はこんなことを言うのか。どう考えたら目の前の困っている人を無視して宇宙や火星に莫大な私財をつぎ込めるのか。世界的IT長者に感じていることへの答えに近い。ITにせよ科学技術にせよ、一事に秀でている人は視野が狭いというか、その一事を至上として物事を考えるのだろう。利益が出るか否かが評価基準になり、資本主義が寄ってたかって誉めそやした結果、見たいものしか見ない。そしてありもしない終末に脅えて、一人の人間としては、毛布に頭を突っ込んで震えているのと変わらない。それが排他的になれる理由なんだろう。
2024/03/07
naka
現在のデジタル技術により世の中が便利になっているはずなのに、実際のところはマイナス面が大きいのではないか。そしてその技術により巨万の富を得た富豪は、自分たちが悪くした世界から逃げ出すこと(シェルターを作ったり、宇宙への移住)を真剣に考えているという面白い状況が書かれています。富豪の考える防災意識はスケールが大きくてある意味楽しそうだなと思いました。
2024/09/21
cava
個人的には好き。とはいえ万人にお勧めできるか?と聞かれると難しいと思った。序盤は世界のビリオネアが登場し、彼らが新技術が与える社会的影響について尋ねてるかと思いきや、実は社会がより不確実性に満ちていく中で「破局が訪れた際に、いかにその災厄をいち早く回避すべきか」を聞きたがっていたという話が面白かった。"現実世界の住宅、航空機、産業活動は、資本や投資家の要請に応えられるほど拡大できないことです。製造業は、どこかの時点で、人間による労働の限界や物理的な物質の限界に達してしまいます"←を理解していない人は多い。
2024/07/11
日の光と暁の藍
世界中の一部のエリートや億万長者たちが資金提供やロビー活動によって政治を動かしているとして、彼らは一体何を考え、どのような思考方法をしているのかと疑問を持ったことのある人に本書をオススメする。本書ではそれを「マインドセット」と表現している。無意識の思考パターンでシリコンバレーの逃避的な態度を意味している。彼らにとって人間とは煩わしいものであり、不要なものであるという。人間をデジタル技術と一体化することが人類の進歩に必要だ!人類を再起動する!と彼らは本気で考えている。自らの罪悪感を薄めるための儀式すら行う!
2024/11/04
ちびたろん
面白いし、いろんなことを考えた。 考えたけど自分が何をしたらいいのか、どう行動していけばいいのか、今の所まだ何も浮かんでない。 でも、そろそろみんな考えなきゃならないことなのかもなって思った。
2024/09/18
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