馬場裕一の見た夢
馬場裕一の見た夢 / 感想・レビュー
きゃれら
バビィこと馬場裕一さんが他界されたというニュースに接し、検索で見つけた本。自分が麻雀を知り夢中になって、麻雀漫画や戦術誌に目を通していたころ、片山まさゆき氏の漫画で弱いプロとして登場されていた。本書でバビィが麻雀が「界」として世の中に存在し始めたころからそこにいた人だと改めて知った。バビィの語る麻雀界の歴史の証言は非常に面白く、現在のMリーグの隆盛までの流れをつかむことができる。現在のよい環境に甘えることなく、常に周りに貢献していくことが競技の存続には必須だというバビィの発言は非常に重い。
2024/08/19
ひょうろく玉
本年7月28日に亡くなった麻雀プロ、馬場裕一が麻雀と出会い、麻雀界に関わるようになってからの半生、というか生涯をいくつかのテーマに分けて語った一冊。一ファンとして観ていた麻雀新選組からMリーグまでの、麻雀とメディアのつながり、競技化あるいはエンタメ化していく過程のほぼ全てに関わりを持っていたバビィだからこそ語れるエピソードが数多く散りばめられている。麻雀に最も魅了された人間の一人であるバビィが生涯を通して麻雀に見続けた夢と、その先を私も見たくなった。
2024/09/01
絶対に許
「麻雀プロ」そのものの歴史から映像対局の発足、Mリーグ創設に至るまで……断片的で情報が散逸している麻雀界の歴史について一冊にまとめあげられている稀有な本。読んでいて本当に面白かった。文中に見覚えのある名前がいくつも出てきて、いまプロとして活動している人たちはただ元から存在していた「プロ雀士」という立場に甘んじているわけではなく、ほかでもないその人たち自身が「プロ雀士」という職業の成立のために貢献してきた歴史の体現者なのだな、と(若輩者、昔の麻雀界を知らない人間として)思えた。
2023/03/22
七六式
店頭で見かけたとき、これこそ読みたかった本だと思って買いました。麻雀関連の本は戦術書か個人のエッセイをよく見かけますが、本書は阿佐田哲也から麻雀プロ・団体・タイトルや戦術など五、六〇年ほどの通史を総合的に概観した稀な本だと思います。例えば囲碁や将棋のプロに数百年の歴史があるのに対して今日見られるような麻雀プロの世界は六〇年弱という若い競技であり、上に挙げた全てがまだ大きな振れ幅で変化する余地があるとわかる一冊です。
pudonsha
麻雀業界で起きた事件や歴史を概観できる。
2023/12/21
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