国文学古筆切入門 (和泉選書 15)
国文学古筆切入門 (和泉選書 15) / 感想・レビュー
山がち
古筆切入門と銘打っているが、どこが入門書なのかちょっとわからなかった。古筆切に関する概論的なものは最初の数ページしか書かれておらず、料紙や筆跡などを中心として、もっと書誌学的な基礎を学びたかっただけに残念ではあった。とはいえ、紹介されていた古筆切を眺めることは非常に楽しかった。和歌に比べて物語の古筆切が少なく、それでも大和物語などがあることや、和歌にしても勅撰集は様々なものが作られていること、本文が他の伝本と比べて貴重なものが含まれているというのが本当のことだったと実感できたことなどは非常に参考になった。
2013/12/13
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