折口信夫論 (批評空間叢書 7)
折口信夫論 (批評空間叢書 7) / 感想・レビュー
水紗枝荒葉
文体! 表層! 著者は東大フランス文学出身だしどうも蓮見重彦の流れを汲んでそうな、そんな批評。基本的にどこまでも「テクスト」として折口信夫を追及しながらデリダのような胡乱な読みを行う。そのため民俗学系統の人には大変受けが悪かったらしい。ただこの文体でしか行えない曲芸的に精緻な分析があることは確かで、文芸批評として面白いように思う。
2023/06/07
ヤマニシ
「エクリチュールの大嘗祭とは何か。それは、仮名という音韻的記号と漢字という書記的記号との併用によって成立している日本語の特質から発する、音と意味との婚姻の祭礼である。」(p90)
2021/12/25
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