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庵野秀明パラノ・エヴァンゲリオン

庵野秀明パラノ・エヴァンゲリオン

庵野秀明パラノ・エヴァンゲリオン

作家
庵野秀明
竹熊健太郎
出版社
太田出版
発売日
1997-03-01
ISBN
9784872333169
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庵野秀明パラノ・エヴァンゲリオン / 感想・レビュー

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白義

確かに庵野秀明自身のパーソナルヒストリーを語ったロングインタビューは興味深く、ガイナックスというオタク文化史に残る会社の歴史にも迫れるが、まあ面白いのはそれよりも欠席座談会後半ですよ。エヴァのメインスタッフ直々による、エヴァ、そして庵野監督自身を根本的なレベルであれが変だあいつ自分に酔ってんだなんで死ななかったんだと、まー人格まで踏み入って弄る、こき下ろす、笑い者にするという超弩級に危険な「欠席説教」座談会になっている。しかも、庵野秀明の作家としてのモチーフを知る上で一番いい内容だ

2015/04/13

しゅん

こちらでは庵野秀明の半生が語られる。父親の身体毀損の話はバタイユの父親を少し思い出す(バタイユの場合はもっと悲惨だけど)。母が出てこないのはやはり気になっちゃいますよね。トウジとケンスケが『愛と幻想のファシズム』からの引用なの、全然知らなかった。庵野氏が「女の胸で泣くのはいいもんですよ」といってたり、座談会がホモソーシャル性全開だったり(男性性的なメタファーでの作品語りと楽屋ノリの身勝手暑苦しさ)、90年代的な匂いをちょっと思い出す。オタクとサブカル、この頃のノリって大差ない気がする。

2021/04/08

akira

図書館本。 面白かった。庵野監督を含めた座談会。監督の幼少期からエヴァに至るまで、いろんな切り口で語られている。こういうものを読んでいると、完成された作品なんてものは幻想なのかもしれないと思えてくる。 作品は受け取る側によるのか。最近のテーマでもあるが、やはり受け取る側が自身を広げないとわからない、良さが感じられないというのはあるだろう。 「自分の知っている世界、自分の理解可能な範囲でまとめてしまうんですね」

2019/07/20

またの名

カルト的なという形容を超えて日本文化の金字塔になったとさえ言えるヒットを飛ばしても、書き散らされた批評やネットの感想は全く的外れと語る監督。スキゾ編で物語の台詞を名言集みたいに崇める読解力ゼロな反応にうんざりしていたハイセンスぶりが形成されたその個人史をたどり、本人のいない欠席裁判後篇ではぶっちゃけ暴露話がさらにヒートアップ。「典型的なキャラが出て来て、それがこうすればこうなるだろうみたいな結果論というか、パターンとしての人間ドラマはエセ」なので満足できなかった製作陣の間にあったのは、奇妙な攻撃性と信頼。

2016/12/14

よこ見

庵野監督不在の座談会の内容が凄まじい。副監督二人やキャラデザの貞本などの監督に近しい人が、庵野は自分を変える気がないだのよく死にたいと言うが口先ばかりだのと、中々過激な批判を行なっている。少し庵野がかわいそうになってくるが、本書の監督インタビューでも彼のエキセントリックな人格は窺い知れるところであり、そのような人間がカツカツの制作環境で心身ともに追い込まれ、おかしくなっていた(本人がそう言っていたのだからそうなのだろう)ことを考えると、それに振り回された側がひとこと言いたくなる気持ちもわかる気がする。

2021/09/08

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