箆棒な人々: 戦後サブカルチャー偉人伝 (QJブックス 6)
箆棒な人々: 戦後サブカルチャー偉人伝 (QJブックス 6) / 感想・レビュー
どんぐり
「俗」の中に「聖」を見、「奇」の中に「貴」を見、「虚」の中に「真」を見るデモーニッシュな貴人たち。モハメッド・アリVSアントニオ猪木戦をプロデュースした興行師の康芳夫、戦後日本を代表する挿絵画家の石原豪人、「月光仮面」「レインボーマン」の作家で詩・小説・脚本・マンガ原作・作詞家でもある川内康範、フリチン走りのハプニング前衛芸術家の糸井貫二、彼らこそ、箆棒という言葉に相応しい人生を歩んだ者はない。強烈な「毒」にやられること間違いない。竹熊健太郎のインタビューのまとめ方も見事。まさに戦後サブカルチャー偉人伝。
2013/04/26
Miho Haruke
プロデューサー・虚業家 康芳夫、童話からゲイ雑誌まで挿絵画家 石原豪人、月光画面原作者・森進一「おふくろさん」作詞 川内康範、ダダ芸術家 糸井貫二。これらの人々にアタックしたというだけでもインタビュアー竹熊健太郎さんと編集者赤田祐一さんを尊敬する。私たちやその下の世代に、本書に登場する箆棒な人々は生まれるだろうか。今いなけりゃ過去に学ぶしかなく、岩波文庫でも読もうかということになる。新しい本を読まない言い訳だなあ。
pochi
1999年 2月23日
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