中上健次と熊野
中上健次と熊野 / 感想・レビュー
スミス市松
「中上健次が何をやろうとしたか」を考えるにあたって役に立つ資料集。『紀州』取材後の連続公開講座では「事物と言葉が一致した語り」や物語の生成源となる「うつほ」の概念などを自らの方言で平明に語っている。遺存ノートにある「物語に接近し、物語から決定的に遠くにいる事、物語を破砕する事」の言葉からは中上がどのような地点に屹立していたかがよく伺えるだろう。 没後の熊野大学シンポジウムでは柄谷の眼前で『日本近代文学の起源』の概念を援用しつつ『地の果て 至上の時』を正統な「近代小説」として評価した奥泉光の発表が際立つ。
2012/03/20
四方田犬彦と柄谷が喧嘩するところが面白い。
2016/11/07
astrokt2
未レビュー
2009/05/30
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