新・それでも作家になりたい人のためのブックガイド
新・それでも作家になりたい人のためのブックガイド / 感想・レビュー
ころこ
『それでも作家になりたい人のためのガイドブック』の後継であり、巻末に「必読書100選厳選」があることから、『必読書150』からも合流しているのが分かります。しかし、本文はこの「必読書100選厳選」を対照させるとしょうもない、小さなスケールの話題が多く、小説というジャンルの終わりを感じさせます。現在も当時と状況が大きく変わらない危機感と諦念は、当時は若手で現在は大物と言われている作家に向けられていたり、酷評の作家は既に消えていたりして、予言の書のようになっています。
2020/04/16
あうる
前にこれを"兆候"と書いていたが、そんな事はない、文学とは既に衰退、(いや最早文学史が書き得ないものとして)、"大いなる"糾弾とともにその末期的様相を呈示していたのである、
2014/07/11
佐島楓
勉強用に数年ぶりで読む。小説に対しもう少しフラットな見方をしてほしいとは思ったが、細かいところは面白かった。私のようなセミプロレベルの作家は近視眼的になりがちなので、定期的にこのような辛口な本を読まねばいけないなと個人的に反省した。
2011/09/03
あうる
爆弾です。圧倒的に読書経験が不足しているので、彼ら批評家の分析を精査することは敵いませんが、やはり10年以上前に出版されたものだけあって現況とは擦れが目立ちます。しかし彼らが声高に指摘した数々の末期的な文学の兆候は、依然変わらずのままでしょう。願わくは、今一度の改訂に重ねる改訂を!
2013/12/29
ハヤシマ
著者が褒め讃える著作には、なるほど優れた技法があるのだなと感心した。一方、嫌みなコメントを与えている著作って「内容も技量もたいしたことないのに、なんでこんなに売れてんだ」って感じの悪口言っているように感じた。職業作家を目指す人に劣等感と絶望を味合わせるような内容の毒舌評論集。作家って職業だから商業的に成立することが必要な訳でして、そういうことを求めている人には地雷かも。
2012/07/07
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