拝啓藤沢周平様
拝啓藤沢周平様 / 感想・レビュー
ひかりパパ
寒梅忌が近づいて来たので再読する。やっぱり藤沢周平の小説はいい。
2016/01/20
ひかりパパ
田中優子の「藤沢周平的価値観」という文章を再読。藤沢作品では、成長、進歩という言葉はない。「人は変化し、成熟するけれども、何かの目標や方向に向かって成長や進歩を遂げるわけではない。そういう価値観で生きてもいない。成長や進歩というのは近代の概念であって、江戸時代の人々の感覚にはありませんから、そのあたりも作者はきちんとわかて人物を描いているんだな、と感心させられます。」 一方司馬遼太郎の作品では、夢や志を持って努力し、成長しなければならないという近代的な価値観に基づいている。ここが大きな違い。
2013/02/11
上高野
若い頃、司馬遼太郎を随分と読んだ時期もあった。が、今では山本周五郎や藤沢周平に心ひかれ、読み返すことが多い。司馬さんは「この国(のかたち)」「日本(人)」が念頭にあったが、後者のお二人には人や人生の「いたみ」への深い洞察と共感があったように思う。その「苦悩」の差異が読者層(含む年齢)の違いにも現れているのではないかとも感じる。自分はどちらに共感する人間なのか、それを言葉と視点からも再認識できる対談集。
2009/02/07
ひかりパパ
僕の偏見かもしれないが司馬遼太郎を愛読している人より、藤沢周平を愛読している人を信用する。
2008/08/13
感想・レビューをもっと見る