「資本論」も読む
「資本論」も読む / 感想・レビュー
ルアット
著者が言うように「資本論」の解説書ではなく、「資本論」と格闘している著者のドキュメンタリー。難解な資本論に四苦八苦している姿には親近感が感じられる。「資本論」にはちょっとばかり興味があるが、難しいので外堀から埋めていこうと関連する本はいくつか読んだりしてきた。この本を読んだら、外堀だけ埋めたらそれでいいかなという気持ちになった。
2015/01/28
おとしん
名著と言われる本との格闘の記録は、自分の敗北の歴史と重なることが多い。本棚にある幾つかの本を取り出して、ページを開きたくなった!それにしてもこんな本が文庫になる国はステキかも知れない。
2010/09/24
Hisashi Tokunaga
並行して読み書きされている「資本論」と横光の「機械」をドッキングさせてもう一冊如何ですか?宮沢さん、自ら著作行為をしながら、その行為とマルクスの労働との異同を誰しもつい考えてしまうモノなんですね(同感)。私は労働の連鎖に潜む「責任」の罠(一種の共同幻想か?)を考えてしまいます。で、宮沢さんその後「資本論」読書継続中ですかぁ~。この本読んだ人、作者への関心からの人が大半なんだろうな。だって、「資本論」ってこんな体裁で刊行され、読まれることを予想してないし。
2014/01/01
鬼束
資本論の内容を解説したりするのを目的に書かれたのではない。著者は何度か資本論を読もうと挑み続けてきたものの、結局途中で挫折してしまうような人。この本というか、元は連載であるが、を書く必要に迫られて著者はまた、資本論に挑み始める。資本論読解などではなく、一般的な人々にとってどれほど、資本論が、手強い本なのか、またどれほど偉大な本なのか、ということを示唆してくれる。
momoちゃん
「資本論」は学生時代に100ページほど読んで頓挫したが、「せめて『資本論』を読んでから死にたい」というのは作者の宮沢氏と同じ。でも、宮沢氏は資本論を文庫本1冊分読むのに3年かかっているんだよね。とてもそんな時間はない。この本の中で、ときどき引用されている「資本論」のくねくねした難解な文章を読んでも全然理解できそうにもない。時間かけて読んでも結局何も残らなかったということになりそうな予感がする。やっぱり「資本論」なんて読むのをあきらめよう!と、きっぱり未練を断ち切るには有益な本でした。
2011/11/30
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