老い方上手
老い方上手 / 感想・レビュー
さくらっこ
老齢に差し掛かった自分と80代半ばの両親の為に選んだ1冊。いろんな分野の先生方からの情報を読むにつれて、現代は少子・高齢・非婚化により、家族機能が弱まっているのだと痛感した。ゆえに自分がどう生きどう死んでいくかを準備しなければならないのだ。だが時代が変わっても、人間に必要なのは、『居場所』『味方』『誇りが持てること』とのこと。最近、母の痴呆症には悩ませられるけど、良いところを生かし、共存していかなければならないと思った。高齢者にとって「家にいたい」は悲願なのだから。
2022/09/17
Miyoshi Hirotaka
大戦で落ち込んだが、20世紀半ばで約50歳だったわが国の平均寿命は医学の進歩で約30歳以上延びた。高度経済成長期に出産適齢を迎えた夫婦は生活の都市化により、少子化を選択。GHQにより家長制度が否定され、継続事業体だった家族は核家族という一代限りの消耗品になった。さらに、男女雇用均等法以降に進んだ晩婚化により、男女とも配偶者を有する率が減った。これらの変化により、老いや死のマネジメントの担い手は、血縁社会から個人へと変化した。人生後半に訪れる生病老死の選択肢は驚くほど多く、これに対する準備は早いほど良い。
2016/08/25
壱萬参仟縁
健康寿命:日常生活に制限のない期間(24頁)。上野千鶴子名誉教授:生涯非婚とは50歳で婚姻歴ないと一生未婚のまま(90 頁)。家にいたい は年寄りの悲願(104頁~)。山梨市牧丘病院と限界集落:90代のおばあちゃまは交通弱者、買い物弱者。 5世帯の隣人が支える(122頁)。独居のお年寄りの暮らし。
2015/04/10
コニコ@共楽
誰でも迎える「老い」と上手く向き合えるヒントになればと思い、手に取った。認知症を扱った章が特に興味深かった。親もパートナーも、そして自分も認知症になる可能性がある。福祉が進んでいるデンマークで出来た1959法ー「どんなに知的ハンディキャップが重くても、人は町の中の普通の家で普通の暮らしを味わう権利がある」という内容。施設でない 、自宅での自分の居場所は認知症になっても必要だと説いている。考えさせられる。
2024/05/18
ぬらりひょん
離れて暮らす母親の今後について(そして来るべき自分の将来について)、ああでもないこうでもないと散々考えましたが、そんな時この本はとても参考になりました。たとえ独り暮らしでも、やはり慣れ親しんだ土地で、しかも自宅で最期を迎えるのが最良の道であるということ。今はそれが可能になっているということがわかり、とても安心しました。胃ろうに関する誤解や、葬送、お墓、「死後のしかけ」のことなども参考になりました。そして母の分とあと一冊(わたしのか、独り者の兄のぶんか・・・)エンディングノートを買いました。
2016/03/12
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