迷える社会と迷えるわたし 精神科医が考える平和、人権、キリスト教
迷える社会と迷えるわたし 精神科医が考える平和、人権、キリスト教 / 感想・レビュー
ネギっ子gen
長く教会に通いながらも「万年求道者」の著者が、精神科医の観点から、キリスト教、教会、そして今の日本とキリスト教について語った本。「おわりに」:<もしかして、本書が世に出るころには私も洗礼を受けて、帯に「私はこの本で洗礼を受けられました」といったキャッチコピーが書ければ、という目論見があったのかもしれないが、残念ながらそうはいかなかった>。【註】本書は2018年発行。2023年3月現在、著者が洗礼したという話は聞かず。だが、調べる過程で知ったのだが、あの柳美里が、カトリックの洗礼を受けていたんですねぇ……⇒
2023/09/14
Carlyuke
書店で見かけてAmazonの新古本で入手。著者と牧師さんとの対談で加来氏がspiritualの訳語を「健全で成熟した宗教性」としている。WHOの1998年のまだ決議されていないという健康の定義が出ていたのが良かった。スピリチュアルという面が健康の定義に入っている。キリスト教の日本におけるイメージ, 知的でハイソ。本来はすべての人に開かれているもの。キリスト教カウンセリングについて。宗教のイメージ。香山氏がキリスト教的な関わりがあることが意外なことだった。信仰とはある意味決断できないことも委ねること。
2019/02/06
ヨータン
この間、香山さんの講演会に行って購入した本。香山さんがクリスチャンになると相談者の方も精神科医としてではなく、キリスト教的観点からアドバイスされちゃうのかと警戒する人も多いので、なかなか洗礼に踏み切れないのかなと読んでいて感じました。香山さんのように実績のある精神科医だといろいろ立場が難しいんですね。
2018/09/15
Ayakankoku
今まで香山リカさんがキリスト教求道中であることを全然知らずにいた。 私自身の境遇と似たところも多く、非常に共感しながら読むことができた。 また、キリスト教カウンセリングの方法にも興味があったので、とても勉強になった。 聖書にはこう書かれていると言い切るイメージがあったので、そのイメージが覆された点も良かったといえる。
2018/11/07
みさと
香山リカの講演と対談の書籍化。教会に出席しているけど信徒ではないとの立場からの観察がおもしろい。世の中ではスピリチュアルがもてはやされパワースポットには多くの人が訪れる。しかし、宗教と言うとためらう人がほとんど。アメリカでは、仏教の瞑想に由来しながらもそうとは言わずにマインドフルネスとして売り出している例もある。一体宗教の何がハードルになっているのかと問う。現代世界に対しては、「~のせい」という悪者を作り出しては叩くことで安心を得ようとする不健全なものだと批判する。答えはないが問いがある、という本だ。
2018/11/09
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