歳月の鉛
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歳月の鉛 / 感想・レビュー
柳田
四方田氏の『ハイスクール1968』『先生とわたし』に続く自伝で、学部から修士までを描いたもの。途中に、当時に書いたというアフォリズムが挟まっている。やっぱりインテリぶりに圧倒されるところはある。「もう友人など必要がない。私が求めているのは思考の共犯者だけだ」とか、すごい。東大はどうだったのか知らないけど、少なくとも今阪大でこんなこと思っていたらまず友人はできない。時代を感じた。まあ『先生とわたし』が一番面白かった。四方田さんの師匠である由良君美先生の伝記で、もう1代溯ってしまうと時代も感じられないが…
2018/02/03
JunTHR
『ハイスクール1968』『先生と私』に引き続き、とても夢中で読んだ。とにかく半端でない量の芸術の摂取量に圧倒される。中沢新一、島田裕巳、松浦寿輝、蓮實重彦などなど登場する人名に心踊る。事実関係については批判が多くて“法螺吹き”なんて呼ばれてるみたいだけど、まぁとりあえず読んでる最中はそんなこと気にせず楽しんだ。好きだなぁ。
2012/05/03
Meroe
大学時代自伝。出てくる固有名詞を追いたくなる。「傷は今でも傷跡として残ってはいるが,傷跡があるということは無事に生き延びたということだ」
2009/06/23
Hacchi
『先生とわたし』『ハイスクール1968』『すべての鳥を放つ』『われらが「他者」なる韓国』『われらが「無意識なる」韓国』と読んできて、一人の人の人生の回想を通じて知りえない時代や場所の空気の匂いを嗅いでいる気分です。本書の中に、文章の個性は体臭のようなもの、という比喩がありましたが、たしかに、なかなか癖になる体臭です。
2021/11/23
cino
70年代。内ゲバこわい。黙壺子「フィルムアーカイブ」じゃなかったかな。あれはアンダーグラウンド上映だったのか。
2016/07/13
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