本が湧きだす(杉浦康平デザインの言葉)
本が湧きだす(杉浦康平デザインの言葉) / 感想・レビュー
gorgeanalogue
著者の近年の書物論の核をなす「一即二即多即一」を軸にしたデザイン論シリーズの最新刊。書物、文字、デザインは身体運動と共振しながら閉じて開いて…という「動詞的な運動」を内包したものだ、という主張が過去のブックデザインの手法を通して語られる。いつもながら著者の跳躍する想像力のダイナミズムには驚かされるが、とくに終盤、ミュージックコンクレートなど音楽に触れられていくのは、この「動詞的な運動」を象徴していると思える。「漢字というのは、ノイズなんです」!(赤崎正一氏との対談)
2023/03/06
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