証言としての文学 (全集 現代文学の発見 第10巻)
証言としての文学 (全集 現代文学の発見 第10巻) / 感想・レビュー
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小松川事件の犯人李珍宇が、朴寿南という女性にあてた手紙。当時、李は21歳。他の死刑囚の書簡とは異なり、覚めている。文章も案外こなれており、年齢相応に青臭くて衒学的なのではとの思い込みが裏切られた。自己表現のためにその女性を利用したとさえ思える。何年何十年か先の作品が見たかった。その一点で刑執行が惜しい。
2019/03/27
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