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小説道場 1 新版

小説道場 1 新版

小説道場 1 新版

作家
中島梓
出版社
光風社出版
発売日
1992-08-01
ISBN
9784875199137
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小説道場 1 新版 / 感想・レビュー

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むし改め えむ

うわははは。快刀乱麻を断つとはこのこと。JUNEというBL雑誌に投稿された小説を栗本薫が批評するという企画をまとめた本。80年代に書かれたものなので、言葉遣いやノリ、JUNE作家などの名前がなじめず&わからず最初はイマイチ面白くない…?と思ったが回を増すごとにこの独特なノリや「先生(著者)」の自己評価の高さがクセになる!小説を書くということに真摯に向きあっていて、愛しているのがとてもよくわかり、特にあとがきには胸が締め付けられた。小説を書くにあたっての心構えや視点の話など、とても勉強になる。

2016/03/01

みんみん

一度登録してないと再読本にはならないのね。小説June掲載時にリアルタイムで読み、単行本も読み、すごく久しぶりに電子で読んでみたが、やっぱり面白い。中島梓の小説愛にあふれる文章は、実践的に小説家を目指す人にはタメになる。門弟への指導がカウンセリング的にも感じられる。小説はいくら隠そうとしても、作者本人が見えてしまう、とかの名言も続出、作家としても一番脂に乗った時期であったと思う。

2024/08/13

表裏一体

とんでもない良書。今となっては軽薄な筆者の語り口が古臭いし、考え方も小説がより消費的になった現在とは相容れない部分がある。しかも新版は批評対象の作品が載っていないので、先生の批評が正しいのかも検証できない。それでも小説というものをどう捉え、いかに書き、どんな風に評価していくかという思考力を間接的に習得できるし、筆者の持つ並々ならぬ小説への情熱に、感化されない作家志望の者はきっと居ないだろう。初っ端に古臭いと書いた語り口も、他方軽妙で読みやすい。ともすれば辛辣でしかない指摘の数々も、不快感なく楽しめる。

2022/08/02

かしこ

文章が80年代のノリの軽さ、終始ふざけた調子なのが少し読みにくかったが、小説には作者の人間そのものが出る、書きたいという熱い思いがあふれ出て書かねばならないなど、とてもいいことが書いてあった。文章の書き方の本はそこそこ読んできたが、こんなことが書いてある本が他にあっただろうか?

2019/01/15

mmr

本を読みながらこんなにアンダーラインを引いたのは初めてだった。書きたいという衝動が生まれた時が小説を書くべきタイミングであり、書きたいことがないのなら書くべきではない。「こんな感じの話が書きたい」ではなく「これが書きたい」という強さが必要なのだ。内的衝動を常に燃やすことは難しい。安穏とした日常に流されて種火のまま消えてしまうこともしばしば。そんな時、立ち止まって己の内面を覗き込む手間を惜しむことのないようにしたい。小説を書くには人格を磨くこと、という教えが特に胸に刺さった。

2018/12/25

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