宮沢賢治絵童話集 (1)
宮沢賢治絵童話集 (1) / 感想・レビュー
わむう
一郎の元に届いたハガキには「面倒な裁判をするので来てください」と書いてありました。それは、どんぐりたちが誰が一番偉いのかと争っていて決着がつかず、困り果てた山猫裁判長が一郎にあてたものでした。
2019/02/27
♪みどりpiyopiyo♪
「これらのわたくしのおはなしは、みんな林や野はらや鉄道の線路やらで、虹や月あかりからもらってきたのです。」賢治 ■表題作のほか、3編のねずみの小作品を収録した絵童話集。ねずみの3作品は それぞれつながっていて寓話的な雰囲気。表題作は賢治らしく優しく夢があって好き。どれも 言葉の面白さやお話の世界の不思議さがあります。これは くもん出版。巻末に解説付き。■「それからあと、山ねこ拝というはがきは、もうきませんでした。やっぱり、出頭すべしと書いてもいいと言えばよかったと、一郎はときどき思うのです。」
2016/10/04
サルビア
スクラッチアートというのか下に色々な色を塗った後に真っ黒に塗り、それを引っ掻いたかのような絵だ。この本はお話についての解説があってより「どんぐりと山猫」のお話が理解できる。それぞれの研究者が作品の背景についても説明してくれているのでよりお話の理解が深まる。
2021/11/28
みのにゃー
表題作のほか、3編のねずみの小作品を収録。ねずみの話は天網恢恢・・・的な。表題作は宮沢賢治らしく優しくユーモアがあって好き。
2016/02/18
みなみ
先生はもっともらしいうそばかりついて、生徒にはけしつぶほどの志もない。これではもうとても国家の前途が思いやられる(鳥箱先生とフウねずみ)えっこれ予言者ですか?宮沢賢治は単純に言葉の才能があるというだけでなく、社会を鋭く見つめ、世の形を切り出し、面白い童話として仕立てている。鋭敏な感性が際立っているんだな…ほかにも、インテリぶった人間の底の浅さを抉り出したり、妬みそねみの卑しさを動物に仮託したり、ザクザク刺さるブラックな世界だ。
2017/12/17
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