人生散歩術 こんなガンバラナイ生き方もある
人生散歩術 こんなガンバラナイ生き方もある / 感想・レビュー
阿部義彦
もともとは芸術新聞社のウェブ上で脱力文人の系譜として連載されていたのの書籍化です。その際女性が一人もいないのに気づいて急遽書下ろしで「佐野洋子」を付け加えました。この中で私が親しんだのは「高田渡」(享年56ってほぼ今の私の年です!老けてたなあー)と「佐野洋子」のおふたりだけですが、それ以外も勿論岡崎武志信者の私にとっては大変楽しめました。私は下戸なのでお酒に関するくだりだけは良く無理するよなーと思って読みました。文学、音楽、美術、私の人生に必須の三要素に関わったノンシャランな生き方に適当上等!と乾杯
2017/08/13
緋莢
図書館本。副題に「こんなガンバラナイ生き方もある」とあるように、高田渡や吉田健一、田村隆一などの作品等を通して書かれた人生の「実用書」。「書けないんです。どうしたらいいんでしょう」と訴えてきた開高健に対し、「書けないときは、原稿用紙に何でも書くんだな。いろはにほへと、でもいいんだよ」と答えた井伏鱒二、新婚のその次の夜に女郎買いにでかける等、まるで落語世界の住人だった古今亭志ん生の章が特に面白かったです。
2018/04/07
チェアー
のったり、しぶとい生き様がうまく描かれている。特に印象に残ったのは高田渡と志ん生。どちらも極端な貧困を経験しているがゆえに、その後の表現はだれにも真似出来ないものになった。便利さと無縁(便利さをわざと遠ざける)な暮らし、歩く暮らし、足りない暮らし、そして命さえありゃなんとかなる、と見切る生き様。その生命さえありゃ、というのが難しいのだけど。
2017/10/03
kiho
自分をしっかり持っていないとなかなか出来ない「頑張りすぎない生き方」、それぞれにすごい方たちが登場するが、肩ひじ張らない…その姿勢がさすが⭐
2018/04/01
舟江
こんなガンバラナイ生き方もあるんだということで、井伏鱒二・高田渡・吉田健一・木山捷平・田村隆一・古今亭志ん生+佐野洋子の7人を紹介した本。彼らはすべて家族を持っていた人達なので、すごいの一言に尽きる。この本には書かれていないが、志ん生の奥さんが一番立派な人だと思った。あの志ん生を受け入れて生きたのだから…
2017/09/29
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