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やさしさは愛じゃない

やさしさは愛じゃない

やさしさは愛じゃない

作家
谷川俊太郎
荒木経惟
出版社
幻冬舎
発売日
1996-07-01
ISBN
9784877281144
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やさしさは愛じゃない / 感想・レビュー

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nonpono

96年刊行。花も恥じらうわたし20歳。二千円のこの本をお金がないのになぜ買えたのか。いくら考えてもわからない。題名の如く、「やさしさしかなかったんだね。でもやさしさは愛じゃない」野球場で一目惚れした年上の男に惚れて最後はお金を貸していた。最初にたくさんご馳走になったけど愛は等価交換?「さびしいと思ってしまうのがもっとさびしい。」国語の教科書にはいない、谷川俊太郎の言葉が刺さる。「苦しみだけがわたしです、」、母が買った中島みゆきのベストのCDを聴きながら泣いていた。「憎しみがなければ愛はないって、」、嗚呼。

2024/11/20

hope

鬼才と異能の鬩ぎあい。ひりつくような感情は行き場所を見つけられない。噎せ返るような濃密な湿気の中の、残酷に乾いた剥き出しの欲望。 《以下一部引用》 やさしかしかなかったんだね、 でもやさしさは愛じゃない。 やさしさはぬるま湯、私はふやけてしまったよ。 ひっぱたいてくれればよかったのに、 怒り狂ってほしかったのに、 殺してもよかったのに。

2019/02/25

キジネコ

キレイとか、不細工とか・・なんやろか。正常とか異常の境目はどこにある。恥ずかしいていう感情は どないな形したあった、世界は吾を映す鏡だらけや 好きなヒトと どんだけ抱き合ったかて 届かんもどかしさが 身の内側に残る。裸も唯の形やし、熱いとか、痛いとか、喜怒哀楽とか 嫉妬とか 己が肉のアッチコッチで反響してる正体不明の信号や、何かが見えた!分かったと、思えた瞬間があったとしても そりゃ目の錯覚、時の移ろいで居場所を変える幻や、形を捨てて灰になったらホンマモンに成れるんか?☛関西弁、続きます(^^ゞ

2014/07/13

寛生

【図書館】荒木の写真に谷川の詩を重ねるーああ、何と言う業か。女性の体と詩はまさにずっと考えてきた哲学の《裸体》の概念についての想像力をかき立てる。この詩集は歓喜の声をあげさせるくらいのエロスの力に満ちている。谷川の詩は死にかけている《ことば》に息を吹きかけ生に満たそうとし、それはまるで《ことば》と谷川が性交をしているかのようでもある。性交にはある意味《死》を味わう行為であるといわれるが、谷川の詩は、詩でしか表現できない独特の息吹をことばにあたえ、《生と死》の境界線から読者に迫ってくる。本当に美しい本。

2013/12/04

糸遊

谷川の詩と荒木の写真がぶっつかっている。お互いに荒々しく、愛と真っ向勝負しているような!ともに高め合うとか寄り添うのではないのだ。さて、荒木の撮る女性たちは、きれいとか、かわいいの一言じゃなくて、女の愛憎を正面からうつしてくれているかんじ。そこが彼のすごさなのかな。谷川の詩もいつもの優等生ぶってるやつと違ってまた良い。(だからこそ、優等生のらしい素晴らしく良い詩が書けちゃうんだろうな。)どちらも素晴らしきエロおやじ!!

2014/02/22

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