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永遠の仔 上

永遠の仔 上

永遠の仔 上

作家
天童荒太
出版社
幻冬舎
発売日
1999-02-01
ISBN
9784877282851
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永遠の仔 上 / 感想・レビュー

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とん大西

うぅ~、やはりベストセラーになるだけのことはある…。ずっと気になってましたが、先日読友さんのレビューで火がつき、とうとう手にとりましたが…凄い物語に出会った気がします。心に傷を負った少年たちの邂逅。生きたいのに堕ちていくのも厭わない…危うい彼らの幼い均衡。十数年の時を経て彼らは再び会った、いや、会ってしまった。ひたむきな看護師となった優希、笙一郎は弁護士に、梁平は刑事に。それぞれが手にしたかりそめの平穏。過去を明日をどうしたいのか。彼らの行方に光りの糸はあるか。あの時、あの儚い山頂。何があったのか。

2022/08/08

風眠

分厚い、しかも2段組・・・! 文章のあちこちに引っかかりながらため息をついて本を閉じる、を繰り返していたので、下巻まで読めないかもしれないと思ったが、それはいらぬ心配だった。読ませてしまう、強い引力のある本だと思う。虐待、介護、子ども、親、殺人事件、「心の傷」と簡単には言えないような壮絶な物語。この物語に救いはあるのだろうか・・・と、祈るような気持ちで下巻を手に取る。

2012/04/01

ALATA

正月はじっくりと、再読。永遠の救いを求め霊峰を目指す少女・優希。「俺たちを救えるのは…やっぱり自分自身ってことか」少年たちはこの世界で生き残っていくためにある計画進めていく。時を経て看護師、弁護士、刑事となった三人はある事件をきっかけに辛く苦しい再会を果たす。ミステリーの枠を超え重苦しい文体なれど何故かぐいぐい引き込まれる。★5最後の審判となるか、虐げられた者たちへ明るい未来を感じたい。次巻へ

2022/01/06

nabe

傷ついた子供の話は読んでいて辛い。現在と過去を行き来しながらどんどん引き込まれた。ユウキを中心に繋がれた絆とはどんなものか、それぞれの子らがどれほど深い闇を抱えているのか、どんな風に歪んでしまったのか、そしてどんな罪を犯してしまったのか、新たな罪は誰が犯したのか・・・暗く重い話なのに手が止まらない。奇想天外なトリックも飛び道具も使わない、ただ物語に隠された事実が知りたいという好奇心のみで読み進む。そして親と子の関係に思いを馳せる。下巻が楽しみでもあり怖くもある。重たい衝撃を予感せずにはいられない。

2014/12/13

sk4

数年前にあった、若い母親によるネグレクト死。そして今は、学校での体罰やパワハラによる生徒の自殺が社会問題になってる。 【愛】という言葉を考えさせられる。若いカップルが「愛してる」などと好意の数量化のために口にすることもあるが、恋愛における【愛】とはただの真似事だ。 【愛】とは二つしかない。一つは【自己愛】。そしてもう一つは【親から仔への愛】。 大人にもなって「愛されたい」という人物は危険だ。【自己愛】が強く、子どもでありたいという宣言であり、虐待やパワハラの原動力である。この本を読むとそう思う。下巻へ。

2013/02/13

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