月の裏側
月の裏側 / 感想・レビュー
mint☆
この後の作品の「不連続の世界」を人からいただき、続編という訳では無いみたいですが、せっかくなのでこちらを図書館で借り読んでみました。19年ほど前の古い小説です。九州の箭納倉という町で人々が別の何かに入れ替わってるんじゃないかというSF?ホラー?主人公の多聞がとてものんびりとした雰囲気なので、はじめは怖い話とは思ってなかったけど、これを映像化したらすごく気味悪いと思う。今私たちが見ている現実は本物なのか?自分が本当に自分だっていう保証は?怖い。面白かったけどラストがあっさりし過ぎかな。多聞は何者?
2019/06/21
七色一味
読破。【裏・怪談本】第7弾の本書は、水さんからご推薦いただきました。怪談としての怖さではなく、サスペンスモノとしてのドキドキ感と、ちょっとキング的なモダンホラー的要素の混ざった怖さです。同じ【裏・怪談本】として既読の『球形の季節』と相通じるイメージを持った作品ですが、それよりは「対象」も明確で、エンディングも話としてまとまった作品です。『球形-』のレビューでいみじくも私が挙げた『盗まれた街』がこの作品では作中で述べられてます。確かにそれも思いましたが、私は『こちらニッポン…』を思い起こしもしました。(続く
2012/09/01
ぶんこ
水のある風景、水郷の町が大好きなのに、怖くなってしまいました。 もし自分も盗まれていたら、記憶を失って気付かないままでいたい。 知らない幸せを味わっていたい。 糸杉の家のおばあちゃんが理想です。 恩田さんの本があと数冊手元にあります。 読むのが怖いような。 立て続けにホラーぽい恩田作品を読んだので、普通のが読みたいです。
2015/05/06
るんるん
堀に囲まれている閉塞感やねっとりとしたものへと体がかわっていく不気味さがじわじわときましたが、そんな状況のなかでもフラットな心を保っている多聞さんが不思議な魅力を放ってました。
2014/01/15
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読了後、少し世界が違うように見えてしまいました。今私たちが生活している場所は本当にこの世界なんでしょうか。今隣にいて笑っている友達は本当にその友達なんでしょうか。知らない間に盗まれる恐怖、自分が何者なのかわからない恐怖。そこらへんにあるようなホラー作品とは一味違い、何だか居心地の悪い恐怖を感じました。この世界には私が知らないことなんて山ほどあるんでしょうね。だからこそもしかしたらこんなことが起こっているかもしれない想像するとぞくぞくっとします。恩田さんの作品は怖いんだけど、どこか魅力がある作品ばかりですね
2013/03/09
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