外道の群れ: 責め絵師・伊藤晴雨伝 (幻冬舎アウトロー文庫 O 2-6)
外道の群れ: 責め絵師・伊藤晴雨伝 (幻冬舎アウトロー文庫 O 2-6) / 感想・レビュー
白皙
大正時代の外道たちの戯れ。独自の性嗜好に正直であり、ひたすら緊縛絵を描き続けた伊藤晴雨。妻との不和、モデル兼愛人の兼代をライバルである竹久夢二に奪われ猛烈な嫉妬に苦しむ姿は、「人間」という生き物の本質を垣間見る事が出来ます。
2013/03/11
さつき
タイトルと表紙はおどろおどろしいけど、雰囲気が明るくて楽しく、どことなくユーモア小説の感が。何度も笑わせていただきました(毛相学とか…どこの毛かは…ゴニョモニョ)大正時代の社会風俗の描写もとても素晴らしい。竹久夢二とそのモデルのお葉に関するくだりも興味深い。お葉は、夢二の代表作の「黒船屋」のモデルとも言われているけれど、ニャント!もとは晴雨のモデルであり愛人だったらしい。お葉が夢二に乗り換えた後、晴雨が「変態画家のモデルをしていた」と中傷されやしないかと心配するあたり、晴雨いい人…となんだかジンとした。
2015/06/22
マルク
非常に面白い作品。目をそらすような描写があるかと思ったが、全くそうではなく、むしろ喜劇的な、笑ってしまうところが多かった。明治末から大正期の性癖、性事情が描かれ、よい意味で時代のおおらかさや明るさが感じられ、楽しみながら読了。
2014/10/18
まめの助
★★★☆☆絵師伊藤晴雨のお話。皆が皆ではないだろうが、性におおらかで、好奇心が旺盛な人たちがたくさん登場。本気なのか遊びで楽しんでいるのか、私のような小物にはわからず。ただ、最後の場面はなかなかのカオスで笑える。
2023/09/24
ニコラス@ケンジ
いやとっても面白かった笑 鬼六氏ってこういうジャンルも書くのね。 好きなことを貫き 全く自分は不幸だと本人は思ってない 人生って凄まじい 竹久夢二との 女をめぐるドラマや そこを超えて出会った妻とのエピソード 無政府主義者 大杉栄とのエピソードなど 大変興味深かった 後編もいつか読むと思う
2022/07/19
感想・レビューをもっと見る