僕らの広大なさびしさ (幻冬舎文庫 た 5-2)
僕らの広大なさびしさ (幻冬舎文庫 た 5-2) / 感想・レビュー
巨峰
17歳の家出少女と39歳の元プロ野球選手の男。見知らぬ町のドーナツショップで出会った二人は身体を重ねるように暮らし始めるが・・・このようにかくと陳腐に見えますが、実際は小説のタイトルと同じくらい素敵な雰囲気があります。この年齢相応に生意気だけれど、自分のことも周りのこともまっすぐに見つめる少女の立ち方がいいです。
2010/07/31
ごま麦茶
古本市で出会った本。母の病気とそれを見ないふりする父から離れたくて家を出た瞳。ドーナツショップで出会った男と暮らすようになる。タイトルの通り、さびしさを感じるお話でした。ふたりでいるのに、なんだかさびしくて、でも何とか支え合う…というより、寄りかかりあって過ごすようなふたり。とても切なかった。
2024/08/21
悠
タイトルと表紙に惹かれてジャケ買い。当たりでした。人の何処までいっても孤独な事実がさらりと書かれている気がします。男の最後の弁解に少し救われました
2012/10/03
6904
モヤッ!母親の心の病に引きづられるのが恐くて逃げ出したのだけど、似たような人を選んでるのは瞳自身だ。結局はどこからも逃げ出すことなんて出来ない。自分の中で折り合いをつけるか、幸せを感じる心を育てるかなのかな?男は瞳の心の病ではなく、瞳のタフな部分(前を向けるタイプっぽい)や可能性(若さ)に追い詰められているんじゃないかなー。追い詰めているんじゃなくて蓋を開けてしまったような。無理だってわかっているからこそ、みんなが幸せになって欲しいと願ってしまう。人間は欲張りだ。
2011/07/08
拓人
39歳の元野球選手と17歳の「家出娘」の出会いって、ばれたら法律的に問題ないかって、やけに心配しながら読んでたけど、まあ細かいことは抜きにしてと。。。これは「恋愛小説」じゃないよね?心が壊れかけてしまった二人がたまたま出会って、お互いの心のすき間を埋めるために同居してたってだけのように思うけど。ただ一緒にいるために、お互いがお互いを必要としているようになってきて、これから恋愛に発展するのもあるんだろうけどね。形は違えども、誰しも「心のさびしさ」ってもんは持っているんだろうなって、自分の心と向き合いながら読
2011/06/02
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