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弟 (幻冬舎文庫)

弟 (幻冬舎文庫)

弟 (幻冬舎文庫)

作家
石原慎太郎
出版社
幻冬舎
発売日
1999-06-07
ISBN
9784877287368
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弟 (幻冬舎文庫) / 感想・レビュー

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納間田 圭

先月他界されたことを聞き…購入。もと都知事の作者が…あの有名な弟のことを書いた一冊。確かにやりたい放題感はあったかも。しかし確実に日本の政界から芸能界を牽引した兄弟の剛腕。弟は時代の寵児。スクリーンの花形女優を射止め結婚するハリウッド仕立てのような夢物語。実は…その代償として肉体にさまざまな罠を仕掛けられていた。「太陽にほえろ!」「西部警察」…お〜い裕さん、それでお前は今、どこで何をしてるんだ!思えば思うほど…私たち兄弟の関わりは人生のタッグマッチのようだった!

2022/03/27

真香@ゆるゆるペース

90年代のミリオンセラー。裕次郎さんが亡くなられた時のニュースで、親がショックを受けてたのを朧げながら覚えている。本書は兄である著者から見た、弟の裕次郎さんの幼少期から肝細胞がんで死去するまでのエピソードが豊富に記されている。裕次郎さんは「太陽にほえろ!」の人という浅い知識しかなかったが、懐の深さや今の時代の人達にはないスケールの大きさなど、ついて行きたいと思わせるカリスマ性がすごくあった方だったんだな。没後30年以上経っても愛される理由が分かった気がする。何だか、古き良き昭和の映画を観ているようだった。

2021/06/04

遥かなる想い

石原慎太郎・石原裕次郎の兄弟を「双頭の鷲だ」という人がいるようだが、あの石原慎太郎が弟を描くとどうなるのか、多少の興味を持って読んでみた。結論は、意外にも兄弟愛にあふれた暖かな描写だった。身近にいた存在を認めている弟への想いといったものが伝わってくる。それにしても石原 慎太郎はなぜ、石原裕次郎を書こうと思ったのだろうか・・

reo

彼がデビューする前までは映画と言えば東映。東映といえばチャンバラ映画の全盛期。そんな時代、いきなり日活から彗星のように一人の若者が銀幕に登場する。将来大スターになる漢のこんな逸話が載ってる。「デビュー作『狂った果実』の撮影中、キャメラマンがプロデューサーの水の江滝子を呼び寄せファインダーを覗かせ『ごらんよ、阪妻がいるよ!』」と言ったそうな。阪妻とは坂東妻三郎、いまの田村正和氏のお父上のこと。本の後半は病魔に蝕まれ、苦しみを兄慎太郎の眼で切々と訴える。早いもので、没年から今年で30年…。さようなら裕さん。

2017/11/26

あんPAPA

映画「黒部の太陽」を観て今夏現地を訪問し、重層的に石原裕次郎氏を知ろうと手にとった。リアルタイムでは「太陽にほえろ」のボスや、「ブランデーグラス」等の楽曲を見聞する程度だった。著者には毒舌で直情径行型の政治家と云う印象しかなかった。著作は初読みだったが、第三者的な視点で淡々と描写を進める表現手法に好感が持て、読み易くもあった。内容は、兄の視点から時代の寵児となった兄弟の来し方とその逸話や人生の後半を病魔と闘う弟の追想。ミリオンセラーであり読まれた方も多いだろうが、昭和世代で未読の方には一読をお勧めしたい。

2022/11/06

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