犬も歩けば (幻冬舎文庫 あ 6-2)
犬も歩けば (幻冬舎文庫 あ 6-2) / 感想・レビュー
MIKETOM
阿刀田の普通のエッセイもずいぶん読んできたけど、大きな特徴といえば身辺雑記よりも蘊蓄系のネタが多いってことだろうか。阿刀田はギリシャ神話が好きでこれをよくエッセイネタに持ってくる。もちろん切り口が様々なので問題はない。そしてそれに付随して取材した時のエーゲ海の美しさを書いたり。一度行ってみたくなるね。無理だけど。はたまた一転して村上元三『佐々木小次郎』の解説を書く。文章が巧みなのでこれも読んでみたくなったりして。もちろん身辺雑記も書く。とまあ、エッセイは何冊も読んできたのでレビュー書くのもマンネリかな・笑
2018/11/20
がぼ
様々な語彙をこらした格調高い文でありながらすらすら読める。 さっすが阿刀田さん!
2008/03/08
jjj
マイナス5くらいの肺結核を体験した程度の私が言うのはおこがましいことではあるけれど、敢えて明言しよう。どんな場合でも、私たちはほかの人になれるわけではない。”かけがえのない自分”で”今、与えられている自分”で生きていくより、ほかの道は絶対にないのである。(169頁)この本のなかで、心に残った一文です。
2024/05/06
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