獣儀式 (幻冬舎アウトロー文庫 O 45-2)
獣儀式 (幻冬舎アウトロー文庫 O 45-2) / 感想・レビュー
もっしゃん
突如地獄の門が開かれ、刑の執行人である鬼達が地上に転送された。しかし鬼達は深く考える事なく、今度は人間達に地獄の亡者にやっていた拷問を始める始末。人間達は人間達で快楽を貪る事で鬼の恐怖から逃避する日々を送っている。しかし、やがて、鬼にも人間にもある変化が …。はい、正直ストーリーはないです。鬼が拷問してるか、人間がおかしくなってるかだけです。でもここまで振り切ってくれたら逆に清々しい。メインの鬼の話の他にもショートが12編収録されてますが、どの話も見事な変態ぶり、そして作者は汚いのが好きみたいですね。
2017/05/19
牙生えかけのサイコ
そのスジで高名な憧れの作家さん。やっとこさ入手の喜びに狂喜降臨しましたが、いや期待し過ぎてはいかん、と自戒したのも束の間、聞きしに勝る人体破壊と汚い臭いのエレクトリカルパレードに酔いしれました。そして地獄の鬼たちがとってもキュート。気付いたら現世に来ちゃって、何していいか分からないからとりあえず地獄の仕事と同じことしよう!って真面目さんか!人間の方がよっぽど狂鬼で、精神的に追い詰められる描写も素晴らしかった。殺人餓鬼ショートショートは打って変わって和やかな雰囲気の人体破壊。期待を裏切らない一冊でした。
2017/07/17
いちじく兄さん
エログロ臓物糞尿地獄の変態鬼畜本。ある時、冥界のバランスが崩壊し、地獄の狂鬼が現世に転移した。鬼の仕事は地獄に来た人間どもを拷問して何度も殺すこと。猟鬼、淫鬼、怒鬼、惨鬼それぞれの仕事を人間界で残酷に執行する。終始汚い。糞尿臓物が肉汁や体液と混ざって串刺し血曼陀羅ムンムン臭ってくる。この気持ち悪さは桁違いの殺傷能力がある。文章1行に変態が感じられない文が一切無い。オマケの短編13集も超変態。最高の鬼畜本(拍手!)
2018/02/18
すけきよ
鬼畜的には、前半の串刺しや人間の養殖場がひじょうにグロテスクでいいんだけど、物語としては、完全にあの世とこの世が一体化した後半が素晴らしい。やりたい放題で、被虐・加虐趣味が、壊れてもなお延々と続けられる。元々がSM系雑誌で連載されていたからなのか、串刺し願望的な描写がしばしば出てくるけど、これどうなの?(笑)そして、まさしく『ブラッド・ミュージック』なラスト!
2008/02/03
長岡紅蓮
【劇薬注意】地獄絵図とはまさにこの小説。スプラッタ描写に耐性があるほうだと思っていたけれど、それでも読んでいてキツイ描写ばかり。むしろ突き抜けすぎていて、ギャグと化している(笑)。残虐表現、エログロのオンパレード。天国・地獄・煉獄の区別が曖昧となり、地上界に降りてきた鬼たちに蹂躙される人間たち。特に読んでてげんなりした描写は第一話の人間を杭に串刺しにする様子、第二話の人間の飼育場、第五話の卑弥呼のお仕置き。最終話の人肉球はゲームの「塊魂」を想像した。
2018/04/04
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