犬の時間(とき)
犬の時間(とき) / 感想・レビュー
misui
制作経緯によれば70年代が中心の拾遺作品集らしい。森山大道のファンなら他の仕事に繋がるものを見つけて楽しめるかもしれない。自分は氏の作品にさほど触れたことがないので、粗い粒子の破滅的なイメージから、風景をカメラで切り取ることの暴力性のようなものを感じた。タイトルからの連想でもあるけれど、犬の牙によって無理やりに噛み千切られ、その衝撃で世界のぎざぎざの傷口があらわになっているというような。むしろ写真を撮ることは生きた世界を切り取って死物を生産すること、本来的に忌まわしい行為なのでは、などと考えた。
2014/07/25
misonikomi
再読。
2009/10/09
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