大江戸視覚革命: 一八世紀日本の西洋科学と民衆文化
大江戸視覚革命: 一八世紀日本の西洋科学と民衆文化 / 感想・レビュー
子音はC 母音はA
高山宏訳という事で気になって読んでみた。18世紀に絞って(蘭)による科学技術の流入によって庶民の視覚文化が変容していく様を豊富な資料で示す。労作。ニューヴィジュアルスタディーズの知見を江戸文化を対象に繰り広げている。凄まじい程の資料の読み込み。
2014/07/06
醗酵
読み応えアリアリ。
2015/08/08
あかふく
江戸の「蘭」(必ずしもオランダとイコールではない)とのかかわり、特に視覚に関わる思想や物品(「奇器」)について見、それが江戸という時代の中でどのように消化されていったかを見る本。元来「影響」を問題にしていたが、実はそれではダメで、「日本人が自前で作り上げたヨーロッパ」を日本がどのように「とりこんだ(cooptation)」かを考えるべきであるという主張がある。著者はアルパースやフーコーの影響下にいる、いわゆる新美術史の人。そして訳者は高山宏と田中優子。これだけでそそられる人はそそられる本。
2012/03/03
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