銀星ロケット (天球儀文庫 3)
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銀星ロケット (天球儀文庫 3) / 感想・レビュー
優希
気狂いじみた春、復活祭、ロケットの打ち上げ。これらがどんな物語に紡がれていくのかにときめきを感じました。日常にロケットが打ち上げられることが組み込まれていることにときめきます。星と地球の綺麗な繋がりが普通ということが何て素敵なんでしょう。宵里とアビの関係にも胸がきゅっとなりました。伯父を慕う宵里に嫉妬するアビの姿が可愛らしい。復活祭の夜空を見上げると遠くの星に行けそうな、そんな想像をするのも世界観に魅せられているからでしょう。
2016/01/27
かりさ
再読。春なかば復活祭を迎える海岸通りは、リボンのように連なる三色すみれと、風にゆれるアネモネの花束で飾られる。賑やかで楽しいはずの祝祭は少年たちのあいだでは、「気狂いじみた春(ルナテイック・スプリング)」と呼ばれる季節において、穏やかではいられない思いがけない事が起きる予感…。春の陽気、ショウウィンドウには色鮮やかな絵卵、ショコラや砂糖菓子、薄紫のすみれたち。想像するだけで美しい彩りにわくわくします。今作も鳩山さんの絵が美しくてうっとり。
2016/01/11
mii22.
天球儀文庫③春なかば、祝祭の日曜日を迎えるためにショウウヰンドウに色鮮やかな絵卵がならび海沿いの街は長閑で穏やかだが少年たちの間では思いがけないいざこざが起こりやすい「気狂いじみた春」と言われる季節。アビと宵里の間にもいつもと違った空気が流れている。二人の間にできた微妙な距離。かまってもらえず拗ねてみたり、頑なにつっぱねてみたり、仲直りのきっかけがつかめないまま自己嫌悪に陥いるアビ。思春期の少年の繊細な感情表現と復活祭で華やぐ街のコントラストが春を彩り甘い香りに包まれる。オペラピンクのウサギは微笑むかな。
2020/06/22
kiisuke
読友さんたちの感想に惹かれて読みはじめたこちらのシリーズも3作目となりました。このシリーズいつ開いてもワクワク♪子どもの頃の読書時間を思い出しながら今回も幸せな読書ができました。一作目の秋から二作目の冬、そして今回は春のお話。いつも一緒の少年アビと宵里の仲がなにやら怪しい雲行きに…。だけど仲違いの理由がなんだか微笑ましいし気持ちもわかる。素直になれないアビは可愛らしく、宵里の大人の対応はかっこいい!ほど良いバランスで成立しているふたりの関係が羨ましいな。次はいよいよ最終巻です。
2016/02/01
さく
2017年最後の一冊。宵里が叔父さんのことで頭がいっぱいなせいでアビが宵里に嫉妬する。宵里に構ってもらえなくて拗ねるアビが可愛い。弟を見守る兄たちもいいな。
2017/12/31
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