日本の名随筆 (別巻32) 散歩
日本の名随筆 (別巻32) 散歩 / 感想・レビュー
とよぽん
いろいろな作家や評論家の随筆、面白かった。高度経済成長前の東京が、自然に囲まれて空き地などがたくさんあった様子がとても具体的に描写されている。東京オリンピックの頃に、人々の生活と共にあった川がことごとく暗渠になったことも、大竹昭子「幻の渋谷川を歩く」という随筆で分かった。コンクリートの蓋をされたが、その下をいろんな物が流れている。「たとえ死体が流れていようとも、呑気にアイスクリームをなめなめ歩いていられる。一枚のふたがもたらす差は、なんと大きいことだろう。」と。散歩(町歩き)は奥が深い。
2018/02/03
Tanaka9999
1993年発行、作品社のソフトカバー本。36編。おそらくは古いものから順に並んでいる。多くが東京なのは意識してか。もっとも同じ東京の随筆を並べたからこそ、時代性がよくわかるというものかもしれない。
2022/12/08
行加
川本三郎・編。 恩田さんの「エピタフ東京」の余波で借りてみました。「散歩」学?の元祖は川本さんによれば、荷風だそうですw 独りで目的もなく、見知らぬ街を歩く。執筆陣も、なんだか幸せそうなエッセイばかりです。(あ、佐多稲子さんのはなかなか凄まじかったですが…) 私もたまには「散歩」がしてみたいです…
2015/10/24
讃壽鐵朗
永井荷風が、散歩を文学にした人間だとのこと
2022/03/13
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