日本の名随筆 (33) 水
日本の名随筆 (33) 水 / 感想・レビュー
壱萬参仟縁
寺田寅彦、幸田露伴、徳富蘆花、島崎藤村、夏目漱石らによる、水に関するエッセー。物理学者の寺田虎彦は、表面張力を言うのか、と思いきやそうではない。白い湯気が赤や青の湯気にもなってるよね、という指摘がある。湯気の渦にも注目しているのが、物理畑の人らしい。島崎藤村は、千曲川のほとりにいて、桑や林檎畑が出てくる。夏目漱石は、霧に注目して、イギリス滞在中であることがわかる。バスを待っているときに、霧が自分の心情を吐露しているかのような感じを与えてくれた。
2012/06/05
isuzu
美しい日本語しか収録されていない本。質の高低ではなく好きか好きじゃないかだけでアンソロジーを楽しめる贅沢さといったら!寺田寅彦、芥川龍之介、野上彌生子、夏目漱石が好みでした。
2010/09/23
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