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日本の名随筆 (72) 夜

日本の名随筆 (72) 夜

日本の名随筆 (72) 夜

作家
黒岩重吾
出版社
作品社
発売日
1988-10-01
ISBN
9784878939723
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日本の名随筆 (72) 夜 / 感想・レビュー

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あなた

黒岩重吾編集。夜は、ひとの感情をえぐりだし、ひきずりだす。夜とは、いうまでもなく精神分析的な「装置」なのである(マラルメ/ニーチェの夜)。怪異だけではない。ひとの妄執、憎悪、怨恨、嫉妬、悲愴、夜をつのらせれば、それだけ人間の「業」は深くなる。朝のこない夜はない、という陳腐なクリシェもあるが、夜のこない朝もない。深夜深更、またひとり、こうしてつたない文をつづる。感情を千々にかきみだされながらも、夜は、つづく

2009/09/08

Ribes triste

夜にまつわる随筆。静謐な夜、暖かな夜、濃密な夜、官能の夜。様々な夜が詰まっていました。平野威馬雄の銀座の夜店、紀野一義の友への思い、金井直の優しく美しい詩、永井荷風の絢爛な夜の描写が心に残りました。

2017/07/09

mörkö

おもしろかった。当然ですが随筆だからどれも実際にある(あった)ものや場所についてで読みながらめっちゃ検索した。川田絢香も夜空のトランペットも知らなかったし。 そして当然ですが文体もバラバラだから読むのにめっちゃ時間がかかる。濃い。でも楽しかった。 個人的なことだけど日本の古くからの慣わしとか風土とかにすごく疎いんで『盂蘭盆会』の最後のフレーズのような感覚に憧れる。 ―子供達は盆は愉しかつたが、それだけではなかつた。思ひも及ばぬ遠いものにさはられる日でもあつた。はてしも知れない所からの声を聞く日でもあつた。

2014/01/18

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