もっとも官能的な部屋
もっとも官能的な部屋 / 感想・レビュー
akubi
コロカラと音をたてながら紡がれ、じんわりと沁みる言葉たち。気がつけば、頬がゆるんでいる。 そしてなぜだかそれはわたしに、幼い頃に体験した芋掘りを思いださせた。緊張と歓びの間を柔らかい土の薫りが踊る。ひんやりとした大地に手のひらをうずめて、ゆめみここちだったあの頃。それはもしかしたらわたしのはじめて触れた『生きる』だったのかもしれない。なんておもった。その鮮明な記憶がとけていったあとのこったのはあたたかな愛の残像だった。
2021/04/01
すぎの
「おんぶらまいふ」という詩の冒頭〈ふかくあいしあったので私たちはけっこんした/のではなかった〉に、ぎょっとしてしまった。源氏物語の現代訳アンソロジーを読んで気になっていた人。詩集は図書館で借りるべきじゃない。読んでみたら素晴らしすぎて返したくなくなってしまう。表題作の他、イキリキという地名に潜む生命力がみずみずしい「伊木力という地名に導かれて」、桃という果実のもつなまめかしさと官能的な香りの描写が美しい「蟻」、詩というより小説を読んでるみたいだった「鳥をめぐる断片、そして鈴木深真(しま)の物語」がすき。
2014/07/26
tom
最近、気になっている小池さん本。始めて読む彼女の詩集。ちょっと面白い。もう少し、読み続けてみようと思う。
2014/06/12
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