アリス物語 (パール文庫)
アリス物語 (パール文庫) / 感想・レビュー
保山ひャン
芥川龍之介・菊池寛共訳による不思議の国のアリス。言葉遊びは英語をそのまま説明したものが多い。アリスが気違い茶話会の面々に「お前さんたち」と呼びかけたりする語感は新鮮に聞こえる。アリスを読むときに注目しているのは、挿絵ではウサギの家、登場キャラクターではトカゲのビル、そして今回とくに、アリスが夢からさめたあと、不思議の国の住人たちが「田園に死す」のラストよろしくカーテンコールのように出てくる部分が胸に迫った。最初読んだときにはムダと思えた部分が、キャロルの慟哭に思えてきた。
2015/09/15
史
なるほどね。改めてこのアリスの物語をきちんよ読んで見ると、やはりアリスという少女の言葉、その言葉がまず楽しい。しかしながら、ストーリーの流れは(夢であることを踏まえても)結構謎めいている気もする。ま、これをきっかけに色々と別の訳本を読んでみたいかなと思います。
2018/08/31
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