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霧を行く: 句集

霧を行く: 句集

霧を行く: 句集

作家
眉村卓
出版社
深夜叢書社
発売日
2009-07-01
ISBN
9784880322919
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霧を行く: 句集 / 感想・レビュー

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garyou

下五の字余りに違和感を感じるなと思いつつ読み始めると、上五の字余りにもなんとなく違和感があって、そういうところが眉村卓の句風なのかなあと思ったりした。あとがきのようなエッセイにも言葉の使い方が俳句のそれとはちょっと違うと指摘されたことがある、と書いてある。読み進めていくうちにこれもまた作者のリズムのようなものなのかなという気もしてくる。そう、このあとがきのようなエッセイがちょっとおもしろい。SF作家としての眉村卓に興味のある人が読んでもおもしろいのではあるまいか。

2023/10/16

hideiz

眉村氏が妻を看取ったあと、どんな活動をしているのか、気になっていた。句集が出ていたことを思い出して。住吉高校時代にはじめた俳句から、最近のものまで。高校時代のものはやはり生硬な感じは否めない。和歌や俳句から文学に、そしてSFへという経歴はめずらしいのでは。内省的で孤独な句が多い。

2017/01/22

Cell 44

眉村卓の句集。赤尾兜子の『渦』にも参加していた/いるそうで、句にも「加速する時間の雫鬱王忌」というのがある(鬱王忌=赤尾兜子忌)。妻亡き後の「聖夜わが得しは尿の黄金色」や「深夜また思ひ出行進して寒し」など凄絶な悲しみがある。「水撒きて青鬼通りさうな夕」「亡妻佇つ桜もつとも濃きところ」「朱雀門の奥は時間のなき枯野」「めがね行方不明卯の花腐しです」「銀木犀の空に昭和のあるごとし」「冬曇軒がきしめくこれは過去」「あの人がいるかもの町濃紫陽花」「冬の鬱で来しがペンギン並び立つ」

2014/07/22

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