虹の裏側 (ふしぎ文学館)
虹の裏側 (ふしぎ文学館) / 感想・レビュー
スターライト
日常の平凡な生活からちょっとずれた世界へと移行してしまう話を収めた短篇集。良くも悪くも男性の思いを代弁したような部分が多くて、女性が読むと眉をひそめてしまうかも。印象的なのは「奥飛騨の女」と「砂丘の女」。それぞれ飛騨高山、鳥取を舞台にしていて、前者は豊田有恒「両面すくな」(すくな、はホントは漢字)を想起させる作品。後者は、自分が実際鳥取に行ったことがあるので、それを思い出しながら読めた(残念ながら湖山池は行ったことがないが)。巻末の「名残の雪」は、最後のドンデン返しにしてやられた。
2012/01/09
酔花
小松左京の女シリーズを想起させる「奥飛騨の女」「砂丘の女」が良かった。特に、擦り切れた中年サラリーマンの心情が描かれる「砂丘の女」では、主人公の気持ちがよく分かり、読み手である自身も、もう学生の頃とは違うのだよなぁという感慨が共鳴して、切ない読書体験でした。ああ、旅に出たい。「潮の匂い」「名残の雪」は何度も読んでいるため、今回はパス。
2020/10/19
タケミチ
タイムトラベルSFの名作と聞く『名残の雪』が読みたくて。新撰組を題材にしたお話で、最後の一捻りがきれいに決まっています。その他の収録作はだいたい既読だったけど、ほとんど覚えていなかったので楽しめました。
2012/05/19
からり
「名残の雪」だけ読みました。幕末へタイムスリップした人の話しという予備知識をもって。語り手の人はそれを知らないで手記を読むわけです。で、途中からえ?え?と不安定になるのはこっち(読者)なのです。
2009/11/11
てっちゃん
1995年8月19日に読了
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