赤い密室: 名探偵・星影竜三全集1 (名探偵・星影龍三全集 1)
赤い密室: 名探偵・星影竜三全集1 (名探偵・星影龍三全集 1) / 感想・レビュー
セウテス
凄いです。何がと言うと、先ず一作目の「呪縛再現」、あの名作「りら荘殺人事件」の元である、幻の中編作品でした。鮎川哲也氏は中短編で書いた作品を、リライトして長編として発表した作品が幾つか在ります。この作品もその一つですが、凄いです、何と「憎悪の化身」のトリックの元迄入っています。名探偵星影龍三のデビュー作品である上に、凄いです、鬼貫警部が共演しています。タイトル作品を含む他の五作の短編も、鮎川氏らしいと感じる事間違いなしです。私は是非とも上に挙げた二作品を、読んでから本作を読んだ方が楽しめるかなと思います。
2015/11/03
ちくわ
星影龍三の短編集ということで、どれも高レベルの中、短編集。自分は呪縛再現をラストに読んだ。赤い密室では二重の密室構造ながらとても納得できるトリックでした。そして、黄色い悪魔に消えた奇術師と不可能犯罪を見事に推理する星影龍三。どれも質が高く短編なのでスラスラ読める。呪縛再現を読んであれ?いつもの星影じゃないぞと思ったけど解説を読んで納得。リラ荘は読んだので鬼貫刑事が出てきたのは驚き。鬼貫シリーズはまだ未読なのでこれから読んでいきたい。ミステリ好きには自身を持ってオススメできる作品。
2016/03/02
jima
歌野さんの密室殺人ゲームで鮎川作品が紹介されていたので読んだ。歌野作品に随分影響を与えていそう。昭和28年から33年までの短編6作。探偵星影龍三。
2017/12/01
あゆむ
初・鮎川作品。名探偵・星影龍三の短編集なのに一作目『呪縛再現』で名探偵が迷探偵になったのにはこの先が少々不安になった。が、超人vs凡人という推理合戦は面白かったし、表題作『赤い密室』ではちゃんと見事な推理で楽しませてくれたので安心した。(解説によると『呪縛再現』は星影龍三の初登場作品であり幻の作品でもあったらしく、この事件で修行をつみ名探偵になる。本編をもとに『りら荘事件』と『憎悪の化石』が書かれたとのこと。)
2013/06/08
よし
書かれた時期を考えるといい作品なんだろうが、今の時代に読むとどうしてもアラが目立ってしまう。ミステリーのトリックは出尽くしたと言われるが、時間をかけて小説として洗練されていってるのを感じた。
2020/11/23
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