百鬼譚の夜
百鬼譚の夜 / 感想・レビュー
HANA
再読。今ではすっかり時代小説化となった著者の再デビュー作。内容は正調の怪奇小説が揃っている。百物語に淫しつつ彼岸への憧憬を抱く者にとっては堪らない内容を持つ表題作は怪談ながらどこか駘蕩とした空気に惹かれるなあ。その他にも赤い羽根に恐怖心を抱く男が逆行催眠を受けた結果「赤い羽根」や、読んではいけない本を読んでしまった結果を描く「底なし沼」等、どれも端整な怪奇小説で好きな人間には堪らない内容となっている。後者は大傑作『赤い額縁』を思い出させるし、禁書ものって惹かれるなあ。怪談好きには是非読んでもらいたい一冊。
2023/07/22
miroku
これを、日本の怖いホラー10選に選ぶ人もいるのだが・・・。そんなでも無いような気がする・・・。
2012/07/10
ゆっき~
四つのお話からなる連作短篇集。実話怪談作家とその友人が次々と怪奇な事件に巻き込まれていくお話。「底なし沼」「黒い家」はゾクゾクした。そこを最後のお話が中和してくれた感じかな。
2013/03/10
ハロー
子供の頃は怪談・怪奇・UFOものは好きだった。そんな本を改めて活字で読み始めてみれば、1話目を読み終えればあとは流し読み。つまらな~い!不思議で説明のつかない物語を描いたのがこの類の本であるとはわかっていても、推理小説の読み過ぎで理由・解答がハッキリしないとモヤモヤたまりまくり。最初の話でも結局K氏が死んだのは?男の子は十くらいまでどうやって生きてたの?というふうに細かいことに白黒ハッキリさせないとすまぬ体質となってしまった。昔のように怪談話の類を純粋に楽しめなくなっていた・・・。
2017/05/27
APOM
ホラーというより幻想怪奇小説といった趣。古典的な怪談のようでもあり、妖しい雰囲気がすてき。スプラッタな恐さはなし。最後結局そうなっちゃうのね。びっくり。
2008/09/08
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