怪人二十面相・伝完全版 (ふしぎ文学館)
怪人二十面相・伝完全版 (ふしぎ文学館) / 感想・レビュー
ehirano1
著者はどうしても乱歩の「怪人二十面相」を書きたかったんだなぁという思いが伝わってきました。これはこれでなかなかよろしんじゃないですか!
2023/09/18
kaz
筒井康隆の「大盗庶幾」を読んだ後、急に読みたくなりました。探偵、怪盗ともに代替わりすると予め聞いていて、どうかなと思いましたが、戦時中のブランクをうまく利用して上手に辻褄あわせをしていて感心しました。もともとの荒唐無稽なストーリーを、工夫を重ねて再構築し、大人が読んで楽しめるまでにリアリティを持たせることに成功しています。その工夫のところが大きな読みどころとなっています。これを原作に、大きく翻案し、映画化されたようですが、原作そのままで、「こち亀」風の絵柄でマンガ化されたものを見てみたい気がします。
2014/12/26
ひらり庵
聖典では明智がやたら海外出張していた。今作では、その秘密が明かされている。その他、少年探偵団とチンピラ別動隊の格差問題、二十面相の変装の限界など、小ネタが満載である。しかし、単なるパロディーに終わっていないのは、作品全体に横溢するペーソスのためだと思う。貧しい時代だったのだ。
2014/08/13
to-lucky
昔好きだった「怪人二十面相」。そうか二十面相にも人生があったのね。なかなか面白く、懐かしい一冊でした。
2010/01/26
ふーる
前編と後編がまとまった一冊。二十面相の視点で描かれる世界では、明智はまさに悪人。とくに後編の明智は邪悪だなぁ。乱歩の描いた二十面相の矛盾をも綺麗に解消する解釈、面白かったです。
2008/12/29
感想・レビューをもっと見る