探偵三影潤全集 (2(青の巻))
探偵三影潤全集 (2(青の巻)) / 感想・レビュー
くさてる
文章が読みやすく、登場人物が生々しくも厭味が無く、ミステリ魅力的で、謎解きもスマート。でも、軽薄でオシャレな軽さはなく、読み応えがしっかりある。主人公の信条がいい。仁木悦子、昭和のミステリだしな……くらいの認識で、これまでスルーしてたのを反省しております。良かった。
2022/06/26
kagetrasama-aoi(葵・橘)
短編が七編収録。どれも私立探偵三影潤が活躍する話なだけに、ハードボイルド!でもアメリカの私立探偵に比べるとやや柔らかい卵って感じ(≧▽≦)!先ず、拳銃振り回さないものね!日本の風土に合っています。でも、躰を張って怪我を怖れずに事件に向かって行く姿が素敵!どれも面白い話でしたが、「しめっぽい季節」がちょっと色が変わっていて、いかにも仁木氏らしくて印象に残りました。それから、S子さんとはどうなったのかしら?
2016/03/24
きら
解説の池上冬樹さんが、『この温かみ、この優しさ、この繊細さ。そして痛みをくるむ甘い哀しみ。』と、書いておられますが、まさに私の仁木さんの作品について、言いたい事全て。 今作も、『人間』に対する丁寧で的確な描写と、温かみと優しさに溢れている作品だと思います。
2021/03/29
Look
ミステリとしてもハードボイルドとしても、あっさりとした淡白な味わい(褒め言葉)。最近はめっきり、こういうシンプルなミステリがなくなっちゃったなぁ。時折出てくる古めかしい描写に、あ、古い本だったんだと思いだし、それが今でも手軽に手に入ることに感謝。出版文芸社さんありがとう。
2013/09/04
風祭
面白かったー。仁木作品は暖かいのにどこか切ないのが特徴ですが、三影シリーズは特に寂寥感が強い。収録作「沈丁花の家」「蜜色の月」「青い風景画」「美しの五月」「しめっぽい季節」「色彩の夏」「夏の終わる日」
2012/08/26
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