日本SF全集 3 1978~1984
日本SF全集 3 1978~1984 / 感想・レビュー
ぐうぐう
SF第三世代の作品を中心に編まれた『日本SF全集』第3巻は、新井素子の「わたしの中の……」で始まる。新井素子はその文体の新鮮さにどうしても目が向いてしまいがちになるが、今回久しぶりに再読してみたら、なかなかどうして、言葉遣いひとつとっても、その周到さに気付かされた。決して無邪気に書いてるわけではないのだ。高千穂遙と栗本薫は、それぞれ代表的シリーズ(『ダーティペア』と『グイン・サーガ』)の短編から選ばれていて、単発の短編にも良作があるはずなのに(特に栗本薫は)なんでわざわざシリーズものから、(つづく)
2021/02/10
くさてる
並ぶ著者名を見て、溜息をつく同世代。というより、これくらいから同時代でSFを読み始めたのだなあと思いだしてしまいました。奇想な感じが魅力の水見稜、大原まり子、なんとも圧倒的な野阿梓、わたしにとって初めてのお気に入り作家だった新井素子、栗本薫、意外なほど泣けてしまった火浦功、とにかくノリが懐かしい高千穂遥…と色々感じて思うことが多い巻。でも、いちばん好きで、惹かれたのは菊地秀行です。また短篇集を読み返したいな。
2015/09/05
けいちゃっぷ
80年代前半にSFマガジンに載ってた、当時は新人やそれに近い作家の短篇がほとんどが面白くなかったのが、SFから離れた一因でもある(サイバーパンクも一因)。 そのせいか10年くらいSFのみならず本からも離れていた時期もあったが、ある日書店で山田正紀の『郵便配達は二度死ぬ』を見かけて思わず手に取ったのが本に戻るきっかけだったかな。 ミステリだったので新本格などにも興味をもって読むようになった。 収録作の中では「花狩人」が当時としては型破りで驚いた記憶があります。 他は、うーん。 477ページ
2015/09/27
スターライト
この巻から、リアルタイムでSFを読んだ時代に突入。といっても、僕自身は海外SFメインだったので、本巻収録作品も初読多し。それぞれ個性が発揮されていて、バラエティに富んでいるが、個人的な収穫は野阿梓の「花狩人」。兄弟の再会の出だしから、まさかのスケールに拡大していくさまはSFならでは。式貴士は、彼の作品自体初めて読むが、この作品がまさかあの有名な海外短篇SFを思わせるものとは!それにしても、この頃の大原まり子は女神すぎる(笑)(>著者の写真)。
2014/01/31
ちゆきち
『銀河ネットワークで歌を歌ったクジラ』が読みたくて探していたらこの本を見つけました。『ウラシマ』がよかった。この時代のSF作家さん、全然知らない人ばかりでした。
2019/08/17
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