皆川博子コレクション10みだれ絵双紙 金瓶梅
皆川博子コレクション10みだれ絵双紙 金瓶梅 / 感想・レビュー
ぐうぐう
皆川博子版『金瓶梅』。山田風太郎の大傑作『妖異金瓶梅』の存在は当然皆川も意識していて、同じミステリという土台で勝負しては勝ち目がないと判断したらしく、荒唐無稽な活劇としてアレンジしている。『みだれ絵双紙』のタイトルが示すように、岡田嘉夫の絵が小説を喰うかのごとくの存在感で圧倒する。もはや挿絵の枠を超えるスペースで小説を凌駕しようとする。それをまた皆川が愉しんでいるのが伝わってくるのだ。回が進むごとに荒唐無稽さがエスカレートし、ついには皆川と岡田が作中に登場する始末。(つづく)
2021/05/31
秋良
残酷ながら美しい金瓶梅に、歌舞伎風の外連味が加わってまあ皆川先生とても楽しそう。挿絵も艶かしくて素敵。
2017/12/03
miicha
金瓶梅は待ちきれず旧版で読んでしまったのですが、改めて読んでも美しく勢いがあって圧倒されます。全10巻の刊行本当にありがとうございました。未読の作品がまだまだあるので皆川先生のお話を沢山読んでいきたいです。
2017/11/19
夏子
皆川博子が文章を、岡田嘉夫が挿絵を描いた表題作「みだれ絵双紙 金瓶梅」が魅力満載で流石の面白さ。お二人ともノリノリなのが伝わってきて読んでいて楽しかった。
2018/03/13
隠者
内容も絵も申し分ないぐらいの傑作。これが今まで刊行されなかったというのが非常に惜しい。それだけ作る側は苦労したことでしょう。欠点は本じゃ絵がよく見えないから一枚絵で見たいのとこだわり過ぎて読みにくい!ということぐらい。でもそんなものはどうでもいいというぐらいの力がある。絵が独特なタッチでいったいどういう風に書いてるんだろう?と疑問に。これでコレクション制覇だけど全体的には少しダレるものもあったけどクォリティは非常に高くてこれで製本されないということに驚くばかり。これだけ書ける人の方が少ないだろうに。
2022/02/01
感想・レビューをもっと見る