筒井康隆コレクションVフェミニズム殺人事件
筒井康隆コレクションVフェミニズム殺人事件 / 感想・レビュー
ふう
最初見た時は分厚さと頑丈さwにビビったけど結構さくっと読了。怪作「ロートレック荘事件」への”大いなる助走”的な「フェミニズム殺人事件」、戦後の大阪の猥雑とした空気感を抑えたタッチで描く「新日本探偵社報告書控」、三谷の「12人の優しい日本人」のが断然面白いけどこれはこれで非常に筒井っぽい「12人の浮かれる男」、軽くてオシャレな掌編「女スパイの連絡」の4編収録。「新日本探偵社…」の淡々と脈絡の無いエピソードがまるで連ドラを読んでいる(矛盾するけど)みたいな味わい深さでかなり面白かった。
2016/09/12
Chako@(旧名:かど =^ェ^=)
犯人を当てる読者参加があったとは驚き。「ロートレック…」は未読なので大層なことは言及出来ないが、本格を相当に意識した作品であることは十分に伝わってくる。今年流行ったドラマ「あな番」のように、読者を惑わす犯人候補たちの思わせ振りが、本格ミステリのスパイスとして楽しめた。それを包むようにフェニミズム理論が物語の底に横たわっている。男性社会からの解放といっても様々な側面·価値観が窺えて、フェニミズム論がそろそろ黎明期から脱却して次なる段階へという雰囲気を味わった。他編のレビューは長いので他サイトへ載せます。
2019/10/05
岸田解
味わい深い組み合わせだった。
2019/04/11
渡邊利道
『フェミニズム殺人事件』前半に唯野教授風のフェミニズム理論をからかった台詞をふんだんに入れ、後半に犯人あてが本格化するミステリー長編。「意外な犯人」テーマのトリックは本格でわりと洒落ているが、一幕ものを意識した台詞劇調であまり面白くはなかった。どうも批評理論をパロディ化するといまいちノリが悪い感じがする。
2018/01/02
soccer
相変わらずユーモア満載で、今回も楽しく読ませて頂きました。ちょっと読みづらかったけど。
2016/07/20
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