昭和二十年八さいの日記
昭和二十年八さいの日記 / 感想・レビュー
oldman獺祭魚翁
図書館 作家佐木隆三とイラストレーター黒田征太郎が作った絵本があるということで借りてみた。 昭和二十年、八歳だった佐木は当時の多くの子がそうだったようにバリバリの軍国少年だった。国に命を捧げる気になっていて、病気で家に帰された兄を非国民と罵る。そして八月十六日、田んぼで祖母と草取りをしていた隆三少年の目に強烈な光と巨大な雲が飛び込んで来ます。多くの火傷を負った避難民がやって来て少年は目の前で死者が野焼されるのを目撃します。佐木と黒田 そして二人を結びつけた野坂昭如 三人の戦争経験者が上げる反戦の声です。
2020/10/04
とよぽん
昭和20年4月15日、8歳の誕生日から、5月、6月、7月、そして8月6日、新型ばくだん。その日から「ぼく」のまわりで人がどんどん死んでいく。10月25日、広島市に行って焼け野が原を見る。リンゴの唄。軍国少年だった「ぼく」、キノコ雲を見た「ぼく」。作者 佐木隆三さん、絵 黒田征太郎さん。二人は野坂昭如さんと出会い、戦争と命と自然のことを考えるようになった。そこから、この絵本が誕生したのだ。文の説得力、絵の迫力、真に迫る凄い絵本だ。
2020/09/21
空猫
昭和二十年。八才だった。六月五日「沖縄苦戦、本土決戦は近い。お国のために命を捧げます」。八月六日「広島に新型爆弾」。九日「長崎にも…」。十日「学校に被災者が運びこまれる。姉ちゃんはウチワと、何故か割りばしを持って手伝いに」。十一日「黒い雨に降られたおば、帰宅」。十三日「焼き場はどんどん人が積まれる」。十五日「…無茶苦茶くやしい」…。加えて黒田征太郎サンの挿し絵の迫力と言ったら…!! 77回目の終戦記念日に。
2022/08/15
Cinejazz
昭和20年8月6日、広島。 当時8才だった佐木隆三さんが 「ぼく、キノコ雲を見たんだ」の一言から、画家・黒田征太郎の絵筆によって、佐木少年の目に映った戦争の痛ましい惨劇を伝える絵本が誕生した。 日記に 「国のために命を捧げます」「兄ちゃんが病気とは情けない。非国民ではないか」と書いた佐木少年は、原爆の被災者が次々に死んでいき、野焼きにされる煙を見る・・・「兄ちゃん、生きていてくれて、ありがとう」 佐木少年は命の大切さを知らされる・・・。
2022/08/06
さらば火野正平・寺
軍国少年が広島で原爆に…という話。よくある感じとは言え、やっぱりつらい内容。
2013/09/23
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